コーノ式の円錐型ドリッパー「名門」を薦めてくれたのは、新宿にある某コーヒー器具専門店の店主だった。
彼曰く「結局、”どこまでネルドリップに近づけるか”というのが、ペーパー型ドリッパーの課題なんだよ」。
で、円錐形のドリッパーはそれを志している、という解説であった。随分昔の話だ。
(ネルが一番良いのは決まっているが、手間がかかる。だから手間がかからないように生まれたのがペーパー型ドリッパーなのだ。それなのに「ネルに近づけたい」というのはまさに人間の勝手さであるが。)
昔はコーノ式しか円錐型ドリッパーは存在しなかったが、近頃では大手メーカーや外国メーカーのものも出ている。
円錐型ペーパーフィルターを探すことも少なくなった。
ところで、ボクはコットンリンター配合のペーパーフィルターを使っている。
ネットで検索すると人によって評価は様々だが、ボクは高く評価している。
コットンリンターはコットンの余りのようなもので、これを紙と配合して作ったものがコットンリンター配合フィルターということになる。
まさに、新宿の店主が言っていた「ネルドリップにどこまで近づけるか」というベクトルのひとつだと思う。
ちょっと普通の紙フィルターよりも値段が高いが、値段分くらいの価値はあるのだとボクは思う。
もちろん、新鮮な豆とドリップの基本技術を備えていることが前提であるが、興味のある方はお試しあれ。