何もない・・・ことはないのだ！

この時期の奥日光、春まっさかりの平野部との差がかなり大きく、まだ何もないよね～と言われがち。

確かに景色は「芽吹きの予感がちょっとするかなぁ」程度のくすんだ色をしているし（例：小田代原）

そう言われても仕方ないかもと思うほどに春が遅れてやってきます。

でもね、ちょっと早いと思われる今には今の良さもあるのです。例えば今日の千手ヶ浜（～栃窪）・・・

遠目にも

足元でもアカヤシオが見頃。（咲くだけ咲いてしまっているように見えるので、見たい方は急ぐべし）

他の木々よりも一足早いシウリザクラの芽吹きもきれいだし、

この時期・この周辺にはキビタキやオオルリなど渡ってきたばかりの夏鳥の姿が多い。他にも中禅寺湖にはヒドリガモやキンクロハジロ、オカヨシガモなど冬の名残も。

今は奥日光が本格的に春を迎えてしまったら見られない（出会いにくくなる）ものに出会うチャンスが多いと感じます。

何もないってことはありません、是非「今」を楽しんでいただきたいなぁと思うのです。

 

 

なお、戦場ヶ原の早春を楽しむイベント「戦場ヶ原カエルウォーク２０１６」（なんと今年で１０年目！今までご参加いただいた皆さんありがとうございました）も今日から５月５日まで開催です。

（Ｔ-村）が別記事でお伝えしたように主役のアズマヒキガエルたちも動き始めているので、期間中にガマ合戦にあたる可能性は大！（多分!!）その他の春も含めてお楽しみいただけるイベントなのでこちらも是非!!!なのです。（仲）

「戦場ヶ原カエルウォーク」詳細はこちらをご覧ください。

新・山の上からこんにちは vol.157

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

■ 今朝の奥日光は 　6 ℃　（博物館周辺　8:00時点）

奥日光でも、各地のアカヤシオが続々と見頃を迎えているこの頃。

戦場ヶ原でも、渡来したばかりの夏鳥たちが賑やかに鳴き交わし、
「春が来たなぁ」と感じます。

アオジ
地面でエサを探すところも見られます。

コサメビタキ
別のオスと小競り合いをしていました。

目にも耳にも賑やかな鳥たちも、確かに素晴らしい。
ですが、見逃せない（←個人的に）春の風物詩がもう一つあるのです！

それは・・・

アズマヒキガエルの集団繁殖行動、通称「ガマ合戦」！

なんだか、ちょっと間の抜けた表情にも見えてしまう彼らですが、
大きさは大人のゲンコツくらいある、大形の立派なカエルです。

そんな彼らが水たまりに集結し、「ココココ！」と鳴きながら、
バチャバチャとメスを取り合う様子は迫力満点！

三つ巴。
水中に沈んでいる（多分）メスをめぐり、
右のオスの強烈なキックを、左のオスが“ぬるり”とかわしています。

今回（4月27日）はまだ数匹が始めたばかりのようで、
「合戦」と呼ぶにはややボリュームは控え目でした。

しかしこの「ガマ合戦」は、1週間足らずの短い間に繰り広げられるもの。
これから数日で、ドカン！と大合戦になるかもしれません。

ゴールデンウィークの戦場ヶ原は、足元からも目が離せませんよ！

 

おまけ：目指せ！夢のマイホーム！（クリックで大きくなります）

（T-村）

■　自然体験イベント情報　

　　
　★「戦場ヶ原カエルウォーク2016」　　　平成28年4月29日（金）～5月5日（水・祝）　　〈当日受付〉
おかげさまで10年目を迎えた、ロングランイベント、今日から開催です！

  ★「見る・作る スペシャル植物講座」　　平成28年5月8日（日）　　〈5月2日 締切〉
わかりやすい解説と実地体験を行なう、本格的な植物観察の入門となるイベントです。締切迫る！

　★「ムシムシうぉっちんぐ！」　　　平成28年7月10日（日）　　〈7月3日締切〉
のんびり系イベント。虫たちの不思議な世界へと皆さんをいざないます。大人の方も大歓迎！

■　企画展情報　

 「関本平八展　～植物研究の先駆者に続け～」　　　平成28年2/20(土）～平成28年5/8(日）

　栃木県植物総覧を作成した関本平八氏の遺志を探るとともに、奥日光の植物にも目を向けます。