戦場ヶ原からこんにちは

日光自然博物館がお送りする奥日光の自然情報+αです。

最新の各種開花状況

2014年06月07日 | 自然情報

いよいよ関東地方も梅雨入りし、

梅雨がないと言われる奥日光でも

昨日、今日と雨が降り続いています。

そのような状況下でも、

花の開花はどんどん進んでいますので、

最新の情報をお伝えします。

まずは、竜頭滝の状況。

トウゴクミツバツツジは、咲き終わり、

ヤマツツジやミヤマザクラが開花しています。

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(遅咲きのミヤマザクラ)

次は、赤沼・三本松付近(戦場ヶ原)ですが、

ズミが見頃に入りました。

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一年に一週間も続かない見頃をお見逃しなく!

株によっては、まだつぼみも目立ちます♪

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(三本松にある戦場ヶ原展望台)

花では、ありませんが、

赤沼の木道付近では、ズミとともに

ワタスゲの綿毛も(雨に濡れて、

ボリュームが落ちているにも関わらず)

このように目立ってきています。

こちらも見頃です!

天気の良い日のボリューム感を想像すると、

わくわくしちゃいます。

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そして問い合わせの多い千手ヶ浜の

クリンソウですが、見頃はじまりです。

クリンソウについては、

低公害バスの情報と併せて、

最新の画像を更新していますので、

ここをクリックしてご確認を!

以上、簡単にですが、開花状況でした。

より詳しい情報は、奥日光自然データ検索のページ

もしくは、電話(0288-55-0880)で

お問い合わせください。(たか)


新・山の上からこんにちはvol.61

2014年06月06日 | 新・山の上からこんにちは

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

■今朝の奥日光 11℃(博物館周辺 9:30現在)

 さて、今日の舞台は「温泉ヶ岳」 “おんせんがたけ” ・・・。

ではなく、 “ゆせんがたけ” と読みます。

金精トンネル脇の駐車場を抜けて、いざ登山開始!と思ったら、

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急な坂に、ザレ場に、歩道崩落

と、開始30分も経っていないのにまるで冒険しているようです。

こうも足元が悪いと、下ばかり見て歩いてしまいがちですが、ちゃんと足元にも楽しみはありました。

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お辞儀をしているような可愛い花「ショウジョウバカマ」です。

笹の陰や木の根元にひっそりと色を添えていて、一番目を引かれました。

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遠くに湯ノ湖、戦場ヶ原、男体山が見えます。空気が澄んでいれば中禅寺湖まで見えそう。

きっと絶景なんだろうなあ、次回に期待です!

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そして、金精峠を越えるとアズマシャクナゲやハクサンシャクナゲが目立ってきます。開いた花はまだ見えませんでしたが、日当たりのよい斜面では、

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こんなつぼみがたくさん!ちょっと来るのが早かったかしら。

シャクナゲが満開になったら温泉ヶ岳はどんな景色なんだろう。あぁ、満開のシャクナゲに囲まれて歩きたい!

さあ、いよいよ標高2332.9m、頂上に到着・・・とその前に注意。

頂上手前ではシラビソなどの林を歩くのですが、そこには

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まだまだたっぷりの残雪です。多いところは軽く1m以上あります。登山道は完全に隠されていますが、リボンやプレートがあるので、地図と一緒によーく見ながら歩かなければなりません。

しばらくこんな道を歩くと、

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ぱっと林が途切れ、視界が開けました。頂上です!2時間弱で到着しましたが、なんだか「はぁ~、やっと着いたぁ」という気持ち。頂上はそれほど広いスペースはないですが、私以外に登山客はおらず、上空は青空も見え、一人静かに贅沢な時間を過ごしてきました。

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中央に見えるのは切込湖・刈込湖です。遠くから見ると印象が変わって新鮮でした。

お越しの際は慣れた方に同行してもらうか、十分装備を整えてくださいね。(あき)

■イベント情報 

「夜の生きものさがし in 中禅寺湖」
期日:6月28日(土)

夜の中禅寺湖畔(歌ヶ浜Pからイタリア大使館別荘記念公園周辺)を自然解説員とともに散策するナイトハイキングです。どんな出会いがあるのかは、当日までのお楽しみ♪

「奥日光いきものつながり調査会season4②」
期日:7月6日(日)

暑い夏だって涼しい湯川周辺。植物や野鳥そして魚達。そんな彼らのいきもののつながりを観察しよう!

「戦場ヶ原ナイトハイキング2014」
期日:8月2.9.16.23.30(土)

何かが待っている。みんなを待っている。いざ、夜の戦場ヶ原へ♪

 

「中禅寺湖ナイトハイキング2014」
期日:8月3.10.17.24.31(日)

夜の中禅寺湖畔を探検しよう!どんな音が聞こえるかな?どんない生き物がいるのかな?

各イベントの詳細はコチラまで

■企画展情報

「奥日光いきものつながり調査展」

期間:4月5日(土)~6月29日(日)

過去3年間の、「奥日光いきものつながり調査」の調査結果を大公開!
はく製や写真の展示のほか、クラフト体験もできます。

各詳細はHPをご覧いただくか、日光自然博物館までお問い合わせください。


切込湖・刈込湖の“今”

2014年06月02日 | 自然情報

あっという間に、喧しいほどのエゾハルゼミの声が響くようになった博物館周辺。
気温もぐんぐん上昇し、私も腕まくりをして仕事をする日が続いています。

今日はそんな中、遊歩道湯元光徳線、通称“切刈コース”を歩き、歩道状況の確認と自然情報収集をしてきました。
(風穴からの風は、さぞかし涼しいだろうなぁ・・・なんて)

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<スタート>

まずは小峠までの上り坂。
最近の暑さも手伝ってか、コース上に残雪は無く、雪融けによる道の崩れ等もありませんでした。

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コミヤマカタバミ(写真)やイワセントウソウなどの花が、足元を飾ります。

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小峠では、ジムグリの幼蛇にも出会いました。


小峠を過ぎると、北向きのためか所々で20cm前後の残雪があります。

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このように避けられない箇所もあり、スパッツを装着していると安心です。


そして、お待ちかねの刈込湖!

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冬の一面真っ白になった刈込湖もいいけれど、新緑~深緑の中も、やっぱりキレイ!

ルリビタキやミソサザイ、コマドリといった鳥たちが、競い合うようにさえずっています。
茂みに姿を隠していても、その存在感は圧倒的です!

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雪融けで水量が多いかと思いきや、意外にも刈込~切込湖間は細流のみでした。


さらに進むと、ミニチュアの戦場ヶ原を見ているようで、お気に入りの景色の“涸沼”です。

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こちらも歩くには問題はありません。
(しかし、日向なので暑い!)


山王峠まで少し登り、そこから光徳まで降りていきます。
こちらも、歩くのに支障のある個所はありませんでした。

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途中、ミヤマセセリ(写真)など、ひらひらと舞うチョウも見られます。

下るにつれ、段々と鳥たちのさえずりは遠くなり、代わってエゾハルゼミの大合唱に飲み込まれてゆき・・・

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<ゴール>

全長8km弱の、やや険しい山道コース。
装備を整え、時間と体力に余裕を持って挑戦してみてください。


おまけ
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あぁ、ひゃっこくて気持ちいい!(風穴)


(T-村)