落書き帳

皇室評論家って、つまらない奴ばかりなので
専門家とか、ホントに?

平成の御代、天皇と皇太子の深い溝

2025-01-15 00:13:58 | 皇室の話(3)
令和7年1月11日付け東京新聞に、「<書評>『比翼の象徴 明仁・美智子伝(上)(中)(下)』井上亮(まこと) 著」と題する記事が掲載されている。

井上亮著「比翼の象徴 明仁・美智子伝(上)(中)(下)」についての平山周吉氏による書評なのだが、その中に以下の記載がある。

-----引用開始-----
天皇(現上皇)と皇太子(現天皇)夫妻との間に深い溝ができた原因には、天皇の一言があった。その匿名証言。「愛子さまが生まれたあと、天皇陛下は雅子さまに『次は男の子をお願いします』と言われた。陛下に悪気はないんだ。正直でストレートな方だから。でも妃殿下には重くのしかかってしまった」
-----引用終了------

筆者はまだ「比翼の象徴」を読んではいないのだが、おそらくそういうことなんだろうと思っていたことについて、かなりズバリと書いてあるようだ。
「深い溝」についても、これまでの建前としては、そんなことがなかったかのように扱われていたと思うのだが、「深い溝」ができたことを前提として、その原因として語られている。
そして、この「深い溝」というものが、かつての東宮バッシングにつながっていったのだろう。

それにしても、「次は男の子をお願いします」というのは、平成の天皇陛下におかれても、皇位継承者は男子であるべきというお考えだったということなのだろうか。
平成皇室の象徴像につき、かなり修正の必要があるように感じられる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

皇后陛下の神性

2024-12-10 00:29:07 | 皇室の話(3)
令和6年12月9日は皇后陛下の御誕生日であり、皇后陛下のお誕生日に際してのご近影とご感想が、宮内庁HPにて掲載されている。

あまり主観的な印象を述べても意味はないのかもしれないが、それでもそのお姿に、ますますの神性を感じてしまう。

ここで神性とは何かについては、人それぞれの考えがあるのかもしれないが、筆者の感じた神性が何かということを突き詰めると、
・この御方であれば、私の悩みや苦しみを分かってくださる
・この御方であれば、私の心を受け止めてくださる
といった感覚のようなものと言えるだろうか。

誰よりも深い知恵と慈悲

直接コンタクトできるわけでもないのだが、ご近影を拝するだけで、そういう感覚に包まれてしまい、妙に励まされる気持ちになってしまう。

有り難いことである。

世界には様々な神があって、神性の感じ方も様々であるかもしれないが、多くの日本人の心に響くのは、このような知恵と慈悲の深さということなのではないかと思う。

ご感想の文章も、読んでいて明るい気持ちになってしまう。
優しく柔らかいリズム感があるからなのだろうか。
読んでいると、不思議と、その場で語りかけられているような気持になってしまう。

語りかけ、ということであれば、直接的な方式は記者会見ということになるかもしれないが、文章でも十分に実現できているところがすごい。

これは、言葉を扱う能力の高さということもあるだろうけれども、読み手である国民一人一人に向き合おうとするお心をお持ちであることによるのだろう。

令和の皇室は偉大である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋篠宮殿下のバッドサイン

2024-12-09 20:29:02 | 皇室の話(3)
令和6年11月25日、秋篠宮皇嗣殿下のお誕生日に際しての記者会見が行われた。

この会見については、すでに様々な報道が行われているが、以下の箇所が注目されている。
-----引用開始-----
殿下
そういう状況であると、何か宮内庁に求めるといってもですね、やはり以前とは大分状況が違うとは思いますし、例えば何かで宮内庁が抗議をしたとします。でも、それがどちらの方向に振れるかが分からないわけですよね。そういう中で、何か要求する、何か頼むというのは、私はなかなか難しいのかなというふうに思っています。恐らく、あれは何ていうのでしょうね、「いいね」じゃない方の、逆の、あれをとにかくクリックするぐらい、それ以外私はなかなか思い付かないですね。
-----引用終了-----

映像では、バッドサインのジェスチャーまで披露。



バッドサインを「とにかくクリック」で対応されているのだろうか。
想像すると、何だか面白い。

今回の会見では「いじめ的情報」という発言にも注目が集まったが、情報の受け止めの仕方が、何とも気になる。

-----引用開始-----
そうすると、いい情報悪い情報ということは抜きにして、誰もが情報発信できる時代です。したがって先ほどお話しした当事者にとるといじめ的情報、これについて果たして全体のうちのどれぐらいの人たちが、そういうものを出していて、またその割合がどうなのか、そういうものを俯瞰ふかんしてみないとどういうふうに受け止めるかっていうのは難しいと思いますし、俯瞰ふかんできる状態じゃないと、受け止める側もきちんとした判断にならないのではないかと思っています。
-----引用終了-----

殿下が情報に着目するのは、その量ということであって、中身の質ではないようなのだ。
バッシング的情報、いじめ的情報につき、とんでもない量が押し寄せてくるのであれば、確かにそれは大変にしんどいことだろう。

ただ、中身について、的外れの中傷にすぎないのか、それとも意味のある批判が含まれているのか。
どうせ読んでしまうなら、そこまで読み分けるべきではないのだろうか。
それとも、全部ひっくるめて、嫌な情報ということなのか。

しかし、今回の会見で改めて思ったのは、中傷とか、嫌みのような批評の仕方というのは、良くないということである。

これから本当に必要なのは、客観的な根拠と確かな論理による普遍性のある批判を真剣に行うということであろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

国民が皇室に望むもの

2024-11-19 03:22:11 | 皇室の話(3)
令和6年11月15日に三笠宮妃百合子殿下が薨去された。

多くの新聞紙等で、妃殿下のことが報じられているが、
その中で、例えば、11月16日読売新聞の「貫かれた皇族の品位」という記事がある。

そこに以下の記載がある。
-----引用開始-----
百合子さまは宮邸での一人暮らしでも、皇族としての品位を貫かれた。
 老朽化した宮邸を改修した時、自分の浴室の段差を解消する工事より、職員用の施設の修繕をするように望まれたと聞いた。夏の静養に入られるのは、明治天皇の命日7月30日の祭祀が終わってから。親しくしてもらった義姉秩父宮勢津子妃の8月25日の命日や9月9日の誕生日には墓参できるよう、静養を終えて帰京することを常とされたという。
-----引用終了-----

これを読んだとき、国民が皇室に望んでいるのはこういうことだと改めて実感した。
御公務でいろいろな場にお出ましになられなくても、こういう方がおられるということだけで、ただただ十分に有難い。

ただ、こういう在り方を望むというのは、皇室に対する押しつけ、国民のエゴになってしまうのだろうか。

この記事の以下の箇所も、とても印象的である。
-----引用開始-----
百合子さまに仕えたある宮内庁職員は、宮中のしきたりを重んじた大正天皇の后貞明皇后の薫陶を守られていると感じていた。「つつましやかだが一本筋が通った方だった。戦前の皇室の空気をまとったたたずまいに学ぶことが多かった」と、敬意をこめてふり返った。
-----引用終了-----

「つつましやかだが一本筋が通った」
これを生涯続けるというのは難しい。
偉大なことであると思う。

「戦前の皇室の空気をまとったたたずまい」
失わていくというのは、寂しいことである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

男系継承の意義についての曖昧な議論

2024-11-07 23:47:15 | 皇室の話(3)
前回、「男系派の国会議員はちゃんと仕事をしなさい」で男系継承の意義についての説得力ある説明ということを述べたが、これまでの男系派の主張を見ていると、その内容については概ね以下の分類ができるのではないかと思う。

1 長く継続してきたことの重みがある
 126代にわたって継続してきたということ自体を重視する考え方である。これについては、客観的な事実として主張しやすく、それなりの説得力があると思う。
 ただ、なぜ男系で継続しなければならないのかについて、本質的な答えにはなっていない。
 また、継続してきたことによって生じた、いわば事後に成立した価値観ということであり、歴代のその時代ごとの日本人の信念であるとは言えない。
 要するに遺産を大事にしようという話である。竹田恒泰氏は法隆寺の木造という譬えで、この立場を説明している。

2 皇位の本質的なものは男系でなければ継承できない
 筆者も男系派であったころ、何とかこの観点での説明ができないかと随分考えたものである。
 八木秀次氏のY染色体の話は、この観点での説明に根拠を与えるものであるように思われ、飛びついた人も多かっただろう。
 ただ、Y染色体のことを昔の日本人が知っているはずもなく、また、Y染色体を持ち出すと神話とのつながりが破綻するし、また、神武天皇のY染色体は一子相伝というわけではないので、やはり皇位の本質的なものとは言えない。

3 歴代の皇室・日本人は男系継承を信念としてきた
 1と合わせ、過去の女性天皇が即位後に結婚したことはないということも論拠にしたりしている。
 ただ、皇室・日本人が男系継承を信念としてきたということであれば、何らかの文献にその旨の記載があってもよさそうなものだが、それがない。

4 天皇としての役割は男性でないと果たせない
 これが本音なのかもしれない。昔よく取り上げられたのは、称徳天皇(孝謙天皇)という女性天皇による道鏡問題である。
 また、宮中祭祀のことを持ち出して、女性では穢れの問題があるので支障ありと主張したりする。
 ただ、男性天皇でも武烈天皇のように、問題のある行動(史料の上ではだが)をしている人はいる。
 また、祭祀の問題についても、過去の女性天皇が祭祀をしておられたことを踏まえると、やはり説得力がない。そもそも皇祖神が女性神である。


結局のところ、1を根拠にしつつ、2があるんじゃないか、3のように言えるんじゃないかといった具合であり、本音では4もあるが表立って展開する度胸もなく、曖昧な議論になっているというのが現状であろう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

男系派の国会議員はちゃんと仕事をしなさい

2024-11-07 23:44:00 | 皇室の話(3)
令和6年11月5日17:00、夕刊フジより配信の「皇位継承に関する国連勧告に反論 松原仁氏「全く容認できない」日本国家の骨格否定「政府に外交力の欠落があったのでは」と題する記事がある。

松原仁氏の主張については、何を言っているのだろう、という感想しかない。

「皇位の男系継承は天皇の正統性の根拠であり、これが崩れるならば日本の国家の骨格の否定につながる」とのことだが、「日本の国家の骨格」とは、そんなことで崩れてしまうようなものなのだろうか。

思想・信条の問題ということかもしれないが、もし、本当にそう信じているのであれば、それならばそれで、もっと真剣に男系継承の維持について取り組むべきだと思うのだが、政治家としてそこまでの行動をしている様子は見られない。

男系継承の維持のためには、現皇室においては悠仁親王殿下が唯一の希望となるが、悠仁親王殿下の交際相手(お嫁さん候補)を探したりとか、やるべきことはいろいろあると思うのだが、何かしているのだろうか。
旧宮家の男系男子の子孫の養子案ということなら、説得に回って候補になってくれる方を探すとか、やってみればよいではないか。

それに見合うだけの行動を伴わないで「日本の国家の骨格」などと口にすれば、かえってその値打ちを下げてしまうことに気づかないのだろうか。

国民の一人である筆者として、「全く容認できない」話だ。

松原仁氏は、「政府は外交力の欠落があったのではないかと深く反省するべきだ。日本の国の長い歴史風土を諸外国に知ってもらうことは極めて重要だ」と述べているようだが、「日本の国の長い歴史風土」ということと男系継承とはどう繋がるのだろう。

あまりに説得力がなさすぎる。

結局、自分自身で何も理解できていないのではないだろうか。

男系継承を維持するべきという主張をするのであれば、何よりも必要となるのは男系継承の意義についての説得力ある説明ということになるであろう。

松原仁氏に限ったことではないが、国会議員というのは議論が仕事なのだから、もっとちゃんと仕事をしないとダメだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

愛子さまの順位についての正しい理解〈パート2〉 (河西秀哉氏のコメントで浮かび上がる秋篠宮殿下の異例性)

2024-11-06 22:11:10 | 皇室の話(3)
令和6年10月31日7:02、AERAdot.より配信の「愛子さま振袖姿で2回目の園遊会 皇族方の「並び」を超えてご一家の会話に思いを馳せてしまうワケ」と題する記事がある。

この中に、「象徴天皇制に詳しい」という河西秀哉氏のコメントが掲載されている。
-----引用開始-----
■悠仁さま出席なら愛子さまより前
「天皇陛下と皇后雅子さまの後に、皇位継承順位1位で皇嗣の秋篠宮さまと皇嗣妃の紀子さま、天皇家の内親王である愛子さま、そして皇嗣家の内親王である佳子さまという順番です。これは皇室典範にある“身位(しんい)”通りの並び順です。
 ご身位とは、日本の皇族の皇室内部での身分及び地位の差異を示す区分のこと。現代日本の皇室、皇族の身位は、天皇陛下、皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王の順です」
 秋篠宮家の長男、悠仁さまは、9月6日に18歳の誕生日を迎え、成年に仲間入りされた。今回の園遊会には出席されなかったが、今後、ご出席される場合、このご身位からすると、「秋篠宮さまと紀子さまの間か、秋篠宮ご夫妻の隣か、いずれにしても愛子さまの前になります」と河西氏は付け加える。
-----引用終了-----

河西氏の言っているのがおかしいというのは、以前このブログで「愛子さまの順位についての正しい理解」という記事を書き、そこで示した通りなのだが、実に奇怪な考え方だ。

「これは皇室典範にある“身位(しんい)”通りの並び順です。」とあるのだが、河西氏は身位という言葉をどこから持ってきたのだろう。

皇室典範には「身位」という言葉は出てこない。

皇室典範の第5条には「皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、王、王妃及び女王を皇族とする。」という規定があり、並べ方としては河西氏の言う「皇后、太皇太后、皇太后、親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王の順」と合致している。

ただ、これらは「親王」「親王妃」「内親王」などの概念としての並べ方なのであって、具体的な個々の親王、親王妃、内親王の方々の並び順を示すものではない。

そのことは、例えば、歌会始の詠進歌の並び順を見ればよく分かる。

宮内庁のホームページに「お題一覧(昭和22年から)」というページがあり、これでどのような並び順になっているかが分かるのだ。

例えば、平成6年を見ると、当時の天皇の娘である清子「内親王」は、天皇の弟である正仁「親王」よりも先になっている。

個々の方々の並び順がどうなるかについては、皇族身位令という旧制度下の法令で定められており、現在も基本的には踏襲しているのである。

河西氏の謎なところは、「身位」という言葉を持ち出しつつ、どうも皇族身位令を読んでいないらしいところだ。

「皿婆」がどうのといったネット記事を読む前に、「皇族身位令」をまずは読まなくてはいけないのではないか。

皇族身位令については、このブログの「愛子さまの順位についての正しい理解」で紹介したところだが、個々の方々の並び順につき、天皇が最初というのは当然の前提とした上で、以下のように定めている。

皇族身位令(昭和22年5月2日廃止)
第一条 皇族ノ班位ハ左ノ順序ニ依ル
 第一 皇后
 第二 太皇太后
 第三 皇太后
 第四 皇太子
 第五 皇太子妃
 第六 皇太孫
 第七 皇太孫妃
 第八 親王親王妃内親王王王妃女王
第二条 親王王ノ班位ハ皇位継承ノ順序ニ従フ内親王女王ノ班位亦之ニ準ス
前項ノ規定ニ依リ同順位ニ在ル者ハ男ヲ先ニシ女ヲ後ニス
第三条 親王妃王妃ノ班位ハ夫ニ次ク内親王女王ニシテ親王妃王妃タル者亦同シ

他の条文もあるのだが、天皇御一家と秋篠宮家の関係であれば、この3つの条文で十分だろう。
第一条で「第八 親王親王妃内親王王王妃女王」とあるが、これだけでは個々の「親王」「親王妃」「内親王」の並び順が分からないので、それを説明したのが第二条と第三条である。

第二条で「親王」「王」は皇位継承の順序、「内親王」「女王」については皇位継承資格はないが皇位継承の順序に「準ス」(長系長子だが姉より弟が先)こととし、第三条で「妃」は夫の次という基本ルールが定められている。

これを踏まえて、天皇御一家、秋篠宮家(悠仁親王殿下を含む)の並び順を示すと以下のようになる。

 天皇陛下 
 皇后陛下
 愛子内親王殿下

 秋篠宮殿下
 秋篠宮妃殿下
 悠仁親王殿下
 佳子内親王殿下

これが皇室の伝統を踏まえた並び順として、本来の姿なのである。
自ずと家族単位となるのだ。

ただ、ややこしいのが秋篠宮殿下の扱いだ。
単なる皇嗣であれば上記のとおりなのだが、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法施行法」が影響してくる。
同法第5条で「皇太子の例による」と定められ、令和2年11月には立皇嗣の礼が行われた。
このことを踏まえ、秋篠宮殿下の配置を皇太子と同様にすることとした場合は、以下のようになる。
これが現在の並び順ということなのだろう(悠仁親王殿下については未実施)。

 天皇陛下 
 皇后陛下

 秋篠宮殿下(皇嗣)
 秋篠宮妃殿下(皇嗣妃)

 愛子内親王殿下

 悠仁親王殿下
 佳子内親王殿下

これは皇族身位令第一条で、「皇太子」「皇太子妃」の位置づけが「第八 親王親王妃内親王王王妃女王」グループとは別枠の先順位になっていることによる。

家族単位の並び順ではなくなってしまったが、それは、愛子内親王殿下が秋篠宮家の並びに入り込んだのではなく、秋篠宮殿下と秋篠宮妃殿下が天皇御一家の並びに入り込んだというのが実態である。

河西氏にしても家族単位の並びの方が望ましいという考え方のようだが、それを阻む原因は、天皇の退位等に関する皇室典範特例法施行法第5条と立皇嗣の礼なのであり、秋篠宮殿下と秋篠宮妃殿下の配置の異例さにあるのである。

河西氏は悠仁親王殿下につき「秋篠宮さまと紀子さまの間か、秋篠宮ご夫妻の隣か、いずれにしても愛子さまの前になります」と述べているが、まったく頓珍漢な話だ。

どこをどう解釈しても、そんな風にはならない。

並び順については、筆者としても、最終的にはその都度の儀式や行事に相応しいように決定すればいいと思うが、伝統を踏まえるということからは、天皇の退位等に関する皇室典範特例法施行法あるいは立皇嗣の礼を加味したとしても、令和の御代において、天皇陛下の子である愛子内親王殿下が秋篠宮家の悠仁親王殿下の後ろになるということはあり得ない

読者もほとんどいなくなってしまったこのブログでいくら言っても仕方のないことだが、専門家を名乗るのであればいいかげん恥を知りなさい

それにしても、河西氏は悠仁親王殿下の配置につき「秋篠宮さまと紀子さまの間か」とも述べているが、どこからそんな発想が出てくるのか全く不思議である。

個人的には、なんだか面白そうなので、これについてはやれるものならやってもらいたいところだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

平成の呪縛を打ち破れ。最強の真言「一本眉」

2024-11-04 12:32:27 | 皇室の話(3)
令和6年11月3日8:00、現代ビジネスより配信の「上皇と美智子さま、二人の「画期」となった「1975年の事件」をご存知ですか…そこで起きていたこと」と題する記事がある。

平成のお二人の物語の昭和時代編といった内容である。
よく知られた話ではあるのだが、改めて読んで見るとなかなか感動的だ。

ただ、当時のお二人の輝きというのは、昭和時代という背景があり、そこには昭和天皇の存在感というものがあった。
このお二人には、引退された今、次代を輝かせる方面での存在感を期待したいのだが、それは無理な注文なのだろうか。

それにしても、当時、これだけ素晴らしかったお二人が、50億円超豪邸の秋篠宮家を偏愛するというのは、いったいどういうことなのだろう。

宮家の立場で50億円超豪邸というのは、かなり破壊的な堕落である。
それを偏愛するというのであれば、同罪であろう。

若い頃は素晴らしかったのに、高齢になってから衰えて訳のわからない人になってしまったという、よくあるパターンなのだろうか。

そろそろ、平成の呪縛から、皇室も国民も、解き放たれるべきではないだろうか。
そのための最強の真言は、「一本眉」である。

自らを省みると、平成の呪縛のかなりの部分は美智子様の美貌に由来していたように感じる。
そして、「一本眉」を想起すると、その呪縛が薄まり、消えていくのを感じる。

実に効果的であるというのは、筆者の体験談である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

女子差別撤廃条約の問題を契機に深く考えるべき

2024-10-31 22:07:07 | 皇室の話(3)
令和6年10月30日16:12、日テレNEWSより配信の「林長官「強く抗議」~国連委員会の皇室典範“改正勧告”に」と題する記事がある。

女子差別撤廃条約の問題については、二つの観点があり、一つ目は我が国の皇位の在り方については国連委員会が取り上げるべき筋合いのものではないということ、二つ目は女子差別撤廃条約に反するものではないということがあると思うが、林官房長官の言い方は主に一つ目の観点に立っているかのようである。

これは、二つ目の観点からの説明がなかなか苦しくなっているという実態が反映しているのだろうか。

二つ目の観点については、日本が条約を締結した昭和60年の国会において、以下のように説明されている。

-----昭和60年3月27日 参議院予算委員会-----
○久保田真苗君
 批准する場合に留保などすることを考えておられますか。
○政府委員(山田中正君)【外務省国際連合局長】      
 この条約につきましては留保は考えておりません。
○久保田真苗君
 留保する場合としない場合の効果の違いについて御説明ください。
○政府委員(山田中正君)
 一般的に申しまして、留保とは、ある国が多数国間条約の特定の規定につきまして、自国への適用上その法的効果を排除するか変更することを目的といたしまして一方的に行う意思表示でございます。多数国間条約に多くの国が入りまして一つの条約社会を構成するわけでございますが、その締約国の中で留保していない国同士では条約の全規定の適用があるわけでございますが、留保いたしました国についてはその条約の規定が留保を限度として変更された形で適用されるということになります。
○久保田真苗君
 ところで、皇室典範の第一条に「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」とありまして、婦人に対する排除が行われているのですが、この点、外務省としては条約との関係でどうお考えになりますか。
○国務大臣(安倍晋太郎君)【外務大臣】
 皇位継承資格が皇室典範におきましては男系男子の皇族に限られておるわけであります。この点につきましては、本条約第一条に定義されております女子に対する差別には該当しない、こういうふうに条約の解釈として判断をいたしておるわけでございます。といいますのは、本条約に言うところの女子に対する差別というのは、性に基づく区別等によりまして女子の基本的自由及び人権を侵害するものを指しております。ここで言う人権及び基本的自由とはいわゆる基本的人権を意味するわけでございまして、皇位につく資格は基本的人権には含まれているものではないのでございまして、皇位継承資格が男系男子の皇族に限定されていても、女子の基本的人権を侵害されるということにはならない。したがって、本条約が撤廃の対象としている差別には該当しない、こういうふうに考えております。
○久保田真苗君
 世襲的な地位からの排除でございますから、私は女性であることによる排除は排除だと思いますが、そもそもなぜこれを男系男子に限らねばならないのか、この点についてお伺いします。
○政府委員(小和田恒君)【外務省条約局長】
 皇室典範の考え方の問題と条約の問題と一応区別して考えていく必要があると思いますが、条約との関係について申しますと、先ほど外務大臣から御答弁申し上げましたように、この条約が対象にしておりますのは第一条に規定があるわけです。つまり女子に対する差別というのは何であるかということについて第一条に規定がございまして、それは性に基づく区別、排除または制限であって、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他の分野で、男女の平等を基礎として、人権及び基本的自由を認識し、享有しまたは行使することを害しまたは無効にするような効果または目的を持つものと、こういう定義でございますので、その中に入るか入らないかということで条約との関係は検討しているわけでございます。その見地から申しますと、確かに性に基づく区別ではございますけれども、ここで言っているような人権及び基本的自由を認識、享有、行使することを害し、無効にするような効果ないしは目的を持つものではない。したがって、性に基づく区別だという意味では一つの区別でございますけれども、条約の対象にしている第一条の定義に言うところの女子に対する差別には当たらないと、こういう考え方で条約との関係は成立しているわけでございます。
 他方、皇室典範において男系の継承権というものを規定しているのはどういうことかというお尋ねでございますれば、これは憲法ないしは国内法の問題としてお考えいただく。条約との関係におきましては私が先ほど申し上げたようなことであるというふうに御理解いただきたいと思います。
○久保田真苗君
 私が質問したのは、そもそもなぜ女子を排除しなければならないか、男子でなければならないかと、条約から離れて伺っております。
○政府委員(山本悟君)【宮内庁次長】
 御案内のとおり、日本の皇室の制度では男系の男子が皇室を継がれるということになっておりますが、これはまさにこの日本国憲法あるいはそれに基づく皇室典範が制定されました際にも大変に議論になったことでございますが、そのときの審議の経過その他を伺っておりますれば、これは我が国のまさに古来の伝統に従っている、それを採用するということによるの一言に尽きるわけでございまして、その点の変更のない限りまさにそういう制度であるというように存じております。
○久保田真苗君
 この問題で時間を費やす気はありませんが、伝統と言われるけれども、皆様が一生懸命参拝なさる伊勢神宮の神様は天照大神という女神なんですね。女帝もたくさん存在したんです。まさにはっきりと制度として女子を排除したのは明治以来のことなんです。ですから、私は今の御説明は御説明になってないし、日本の文化的伝統というものが非常に狭い意味で考えられるということは日本文化にとって嘆かわしいことだと思います。
 希望だけ申し上げておきます。天皇の地位は国の象徴でありますから、私は女性が排除されるということについては私の国民感情は許したくないのであります。また国民統合の象徴であれば、二分の一以上を占める女性、国民の統合の象徴である地位に対して女性を排除する理由は何らないと思います。今すぐに問題が起こるわけではございませんが、私は将来の課題として御検討願いたいと思います。
○政府委員(山本悟君)【宮内庁次長】
 確かに日本の歴史上、歴代天皇という中に十代、八方女帝がいらっしゃいます。これは事実でございます。しかしながら、その女帝が即位をされました事情と申しますのは、これはあくまでも男系という格好でのつなぎをするために、そのときに適当なる男系の方が小さなお子さんであるとかそういうような事情でもって女帝が継がれたというのがまさに実際の姿でございます。これは歴史上明らかだろうと思います。ということは、要するに男系であるということは一歩も歴史上崩れたことはございません。そうして男系であるということをとっていく限りにおいては、女帝というものを認めましてもそこから続くのであればこれは女系になってしまうのですから、全く男系というものと外れてまいります。したがって、過去の歴史上に女帝がいらっしゃったということと、現在の制度的な格好で、近代法としてのはっきりした格好での男系男子という格好で続くということはまさに余り本質は違わないことでございます。
 先生御案内のとおり、摂政の場合には皇后でも摂政の資格はあるわけでありまして、しかし摂政に皇后がなられたからといって女系になるわけじゃないわけであります。そういうような点は歴史上の問題でございまして、伝統がどうであったかということによるわけでございまして、日本国憲法及びそれに基づく皇室典範が制定されましたときの各種の御議論、国会におきます御議論等も拝見をいたしましても、やはり古来の日本の伝統に従うということが唯一最大の理由であろうと存じております。
○久保田真苗君
 非常に強い伝統解釈をなさるので、私も時間が惜しいんですが、突っかからないわけにいかないんですね。宮内庁次長の伝統論によってこの問題を律することはできないんですね。それはこの国会と国民がどう思うかということに律すべきなんです。そうじゃありませんか。
○政府委員(山本悟君)【宮内庁次長】
 したがいまして、皇室典範制定のときの御議論がそういうことであったと。これはもちろん国会でも御議論には出ているわけでありまして、私どもはそれを拝見して、そういう事情でもってでき上がったものというぐあいに理解しているところでございます。
○久保田真苗君
 その後いろいろな異論も出ておるのです。このことを強く申し上げておきます。この問題はこれで終わります。
-----------------

一つ目の観点を言うのであれば、条約締結時に留保を付けておけばよかったような気もするが、それは今更言っても仕方がないのだろう。

二つ目の観点の説明として、当時の安倍晋太郎外務大臣と小和田恒外務省条約局長の説明は、現在においても通用するものだろうと思う。

ただ、これらは、女子差別撤廃条約に反しないということにつき、同条約で言うところの差別とは何かということからのアプローチであり、国連委員会への反論としてはそれでよいのかもしれないが、内外への一般的な説明としては不十分な感じがする。

上記の久保田真苗君の「私が質問したのは、そもそもなぜ女子を排除しなければならないか、男子でなければならないかと、条約から離れて伺っております。」ということ。
まさにこれが、現在の多くの人の思いではないだろうか。

この問いへの答えとしては、山本悟宮内庁次長より、過去の女性天皇は中継ぎであった、歴史上男系が崩れたことはなかったといった説明がなされている(今の男系固執派と同じ論法)。

当時は、国内の世論調査で「天皇は男子に限るべきだ」という意見が多数であり、ヨーロッパの王室でも男子のみとか男子優先の国が多く、こういった論法でもある程度の説得力はあったのだろうと思うが、現在では状況が逆転(そして、それは不可逆的なものであろう)してしまっており、やっぱりさすがにきついのではないか。

それでも、頑なに従来のやり方を守るというのが、例えば、憲法が皇室に決定を委ねるという仕組みになっていて、皇室の自律法で男系男子を維持しているというのならまだしも、当事者たる皇室の考えとは別なところで法律が「男系男子」と定めているというのでは、自己決定権という観点からの正当化の根拠が見出せない。

日本は民主主義国家ということになっていて、民主主義というのが自己決定権ということを根本とするものであることからすれば、この状態は矛盾であろう。

さらには、その法律にしたところで、国民の意思の反映ということであれば、現在の世論では女性天皇、女系天皇へ賛成の方が多数になっているのだから、その放置は怠慢であり、やはり矛盾ということになるであろう。


あとがき
 女子差別撤廃条約締結当時、世論調査で「天皇は男子に限るべきだ」という意見が多数と述べましたが、その根拠は、平成17年の皇室典範に関する有識者会議報告書の52ページで確認することができます。

 「日本世論調査会」が実施した世論調査の結果
  昭和59年12月
   天皇に女子がなってもよい 26.8%
   天皇は男子に限るべきだ  52.2%
   特に関心がない      18.0%
   その他           0.2%
   わからない・無回答     2.8%


 平成17年の皇室典範に関する有識者会議報告書は、かなりよくできた報告書なので、関心のある方は読んでみることをお勧めしたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「新しい日本」というならさ

2024-10-26 20:51:13 | 皇室の話(3)
令和6年10月25日のRAB青森放送のニュース
石破総理が就任後初の青森県入り 演説で語ったことは・・・

-----引用開始-----
石破総理はきょう自民党の公認候補を応援するため、青森市と黒石市で演説しました。
青い森公園ではおよそ800人を前に、人口減少を止めるためには若い人たちが結婚できる環境を地方で作っていく必要があるとし「地方から新しい日本を作る」と訴えました。
-----引用終了-----

地方創生ということなので、趣旨が違うかもしれないが。

「新しい日本を作る」気があるというなら、男系固執じゃダメだろうさ。

でもほんと、もし女系に前向きな姿勢を示していたならば、「新しい日本」という言葉の説得力、迫力は、
本物になったんだろうにね。

へたくそ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする