いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

★KBP列伝 楽器・機材編 No.1 「フェンダー・ローズ(前編)」

2009年06月14日 | KBP列伝 楽器・機材編
 ブログ連載「キーボード・プレーヤー列伝」の楽器・機材編です。

 楽器・機材の名前などに、なじみのない人も多いと思いますから、
 この楽器・機材編で、解説をしていきたいと思います。


 今回は、リチャード・ティー、ジョー・サンプルと、
 ともに出てきたエレキピアノの「フェンダー・ローズ(Fender Rhodes)」です。

 この二人だけでなく、70年~80年代初めまで、
 数多くのキーボーディストに愛用された名機です。

 プリセット式のシンセでは、エレキピアノといえば、
 このフェンダー・ローズの音色がまず出てきます。

 けれど、そのアナログでなければ出せない音の暖かみにこだわって、
 今でも使っているミュージシャンも少なからずいます。


 Fender といえば、ギターの会社ですが、そこが作っていたんですね。

「ローズ(Rhodes)」は、最初、そのつづりから
「ローデス」と呼ぶ人もありましたが、
 発音的には「ローズ」だったんでしょう。こちらが一般的ですね。

 写真は、フェンダー・ローズ・ステージのMARK I
 と呼ばれている最初のモデルで、鍵盤は73鍵です。

 私もこのモデルを持っていて、重さが約60Kgもあるこのキーボードを苦労して
(一人では無理なのでバンドメンバーと二人で)、運んだ覚えがあります。

 一番辛かったのは、大阪に昔あったコットン100%というライブハウスで、
 エレベーターなしの4階でした。
 

 80年代にYAMAHAからDX7という
 FM音源方式のデジタルシンセが出ました。

 それまでのシンセが出せなかった金属音が得意で、
 キラキラとしたエレキピアノの音色も魅力的でした。

 約16Kgというローズに比べて3分の1以下の重さと、
 耳に新しいFM音源の響きによって、
 ステージのメイン・キーボードはDX7へと移り変わっていったのでした。


                           (後編につづく)



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