いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

音楽と数学 その2 ~宇宙は音楽!?~

2016年03月10日 | 音楽講座

 

 

さて『ユークリッドの窓』では、幾何学の黎明期からアインシュタインの相対性理論を経て、

現代の幾何学の進行形である「ひも理論」まで語られています。

 

この「ひも理論」、S行列とか24次元とか、

ここまでくるともうさっぱりイメージすらわかないですが、

ただ、この理論の示していることが非常に興味深い。

 

「ひも理論」は別名「弦理論」とも言い、

そうギターやバイオリンの弦ですね。

 

物質を形作る最小の粒子、それは振動の違いによって色々な様相になるという。

 

突きつめれば、物質すべて、つまり「宇宙は振動でできている」ということになるんですねえ。

 

音楽というのは、「空気の振動の芸術」ですから、

ある意味、「宇宙は音楽でできている」と言えなくもない。

 

この「宇宙は音楽でできている」というのは、実はかなり古い考え方で、

古代ギリシャの音楽理論書『音楽教程』のムジカ・ムンダーナ(宇宙の音楽)に行き着く。

 

『音楽教程』では、「宇宙の音楽」「人間の音楽」「道具の音楽」の順番で、

耳に聞こえる「音楽」、つまり私たちが「音楽」と呼んでいるものは3つ目の「道具の音楽(ムジカ・インストゥルメンターリス)」になるんですね。

 

最新の物理学、数学が、古代ギリシャの音楽観と一致するって、なかなかトキメきます。

 

 

※参照「もう一度学びたいクラシック(西東社)」

 

    (【音楽と数学 その3】へ続く)

 

 

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