エンスーMの「クルマとともに」

私が愛したクルマたちのことを忘れないために…

平成3(1991)年式 トヨタコロナEXiV TR-G(4AT) H14.2〜15.5

2023-10-18 08:22:00 | 日記
けっこう写真はあったはずなのに、探すとありませんなぁ。特にリヤのガーニッシュが印象的なクルマでした。

ライトを点灯すると、中央にあるEXiVの文字が光るんですよ。
バブルの名残りの意匠だったのでしょうか…

さて、東京に持ってきた911カレラでしたが、娘からの「狭い!うるさい!くさい!暑い!」の大合唱に加えて親族からの誹謗中傷があり、やむなく乗り換えを決断することに。

腐っても911カレラ。安値スタートならば某オークションサイトですぐに買い手がつくので、お次のクルマは国産で割とパワーがあり、格安かつ保証付きの物件と狙いを定め、探し始めました。

メーカーごとにディーラー系中古車サイトが充実してきた頃でしたので、様々な条件設定で候補車の絞り込みを行い、毎晩、楽しみつつクルマ選びをしていたら、トヨタで気になるコロナエクシヴを発見!
11年落ちなのに走行は約3千キロ、ハイメカツインカムじゃない3S-GEを載せたトップグレードのTR-G、定評あるトヨタの保証付きで27万円。これは走りもまあまあいけるだろうとすぐに電話しました。
残念ながら既に来店予約ありとのことで諦めていたところ、商談をすっぽかされたと連絡があり、滅多に行くことのない都営浅草線の終点、西馬込へいざ出発。

狭い敷地の隅に追いやられたエクシヴは、不人気なグリーン系メタリックの地味なボディーカラー。第一印象は澱んだ沼か小樽運河の色のよう。
しかし、車庫保管の禁煙車ということもあって各部にほとんど傷みがなく、車内はほのかに新車の香りが残っている感じすらありました(←オーバーか?)

とっくに賞味期限が切れた9分山の新車装着タイヤの新品交換を条件に即決と伝えたら、少しだけ待たされ、本社からOKをもらったと笑顔の担当者が戻ってきたのですぐに契約。
911カレラは某オークションですぐに売れました。
納車時にタイヤを見たら、偶然にも911カレラに履かせて好印象だったヨコハマのグランプリDNAでした。サイズは195/60R14だったと思います。

広くなくとも普通のリヤシートが付いているクルマになって、娘たちは大喜び。家族で出掛ける機会が増えました。
雨の日の買い物に女房が使うことができ、これは価値ある諸費用込み32万円でしたね。

走りもパワー不足を感じることはなく、スロットルを深く踏み込むと元祖ツインカムサウンドを響かせ、軽く7000rpm以上まで引っ張ってくれます。
排気系を覆う遮熱板の下を覗くと、複雑な形状のマニホールドが見えるのがタコ足好きの私には堪らず、トヨタの良心を垣間見た気がしました。

峠道も苦手とはせずに頑張ってくれ、伊豆旅行では山なかの九十九折りもそつなくこなし、燃費が街中でリッター9キロ前後、長距離でも13〜14キロとあまり奮わないのを除けば、当時のわが家にぴったりのクルマだったと思います。

ほぼ新車のデッドストック状態だったこのエクシヴ、初めからテレビ付きの高級オーディオが奢られていたのですが、さらに最新のカーナビをプラスしてどこへでも気軽にお出掛け、トラブルはスピードメーターのケーブル切れ程度。
東北や四国への旅行、お伊勢参りなど家族の思い出をたくさん残し、1年の保証期間を終えたのをきっかけに、ヤフオク経由で次のオーナーさんへとバトンタッチしたのでした。

平成11(1999)年式 日産ティーノエアロスポーツ(CVT) H12.6〜18.7

2023-10-05 08:16:00 | 日記
自分用のクルマが手に入ったら、家族用のクルマはもっと楽な方が良い。子どもたちも大きくなってきたから、自分のドアから乗り降りさせたい。

それよりも、歳のせいかシビックタイプRのスパルタンな乗り味をキツく感じていたのが大きな理由。
1年ちょっと、1万kmしか乗っていないタイプRとほぼ交換という条件で乗り替えたのは、不人気で登録済未使用車が大量発生していた日産ティーノでした。

車庫に911と縦に2台入る全長で、ミッションは当時新進気鋭のハイパーCVT。前席の3人掛けシートや脱着可能なリヤシートも珍しく感じられました。
中古車イベントの目玉車として最高グレードのエアロスポーツ、メーカーオプションのリヤスポイラーとビスカスLSD付きが2台出品。白でサンルーフ付きのが欲しかったけれど、タッチの差で売約済みとなって仕方なく地味なシルバーのサンルーフなしとなりましたが、その分、条件はさらに好転して、支払総額は諸費用だけ。

4WDの設定のないティーノ、北海道ではごく少数派で同じ車種とすれ違うこともほとんどなく、CVTのおかげでエンジン回転が低く抑えられ、車内はとても静か。
しかも前輪の切れ角が大きく、抜群に小回りが利きます。
リヤの中央席をそっくり交換するタイプのビルトインチャイルドシートが設定されていたので、当時、日産のディーラーにいた"弟子"に取り寄せを依頼したら「どうせ売れっこないから」と長期展示されていたサンプルをタダでいただきました。
これはベンツやボルボのメーカーオプションと同様の仕組み・造りで、高価だったためかほとんど売れなかったようです。

ティーノのリヤシートは、ルノーメガーヌセニックと同じ機構・金具により簡単に脱着が可能で、それも売りのひとつだったけれど、シート1脚でもかなりの重さがあり、さらには畳んでも置き場が要るため、ほとんど外したことはなかったなぁ。
ただ、中央席を外した状態で左右席をそれぞれ後方中古寄りにセットすると、リムジン的なスペースになるのは面白かった。
アームレストがないので、腕のやり場に困りましたが。

このティーノ、ソフトな乗り心地と大仰なエアロパーツがもたらす高速安定性で絶好の長距離クルーザーでした。
2000回転ちょっとで100km/hという、当時としてはハイギアードなCVTと二重フロアのおかげで室内の静粛性も抜群。
ただ、燃費はさほど良くなく、街中ではリッター当たり10キロに届かず、長距離でも13キロ程度と期待外れでしたね。
走りは過不足なしといったところで、前車シビックタイプRとは比べものになりません。

あと、ボディーが腐食しやすいという、この世代の日産車に共通の弱点がありました。
整備士さん曰く、これは素材の鉄の問題だろう、と。
このクルマは父の所有になったり、娘の通勤の足になったり、結局は平成26年秋の廃車まで長く付き合うことになるのですが、とにかく錆に弱く、初めての車検時ですら、リヤの足回りを中心にサビが来ていると言われたほどでした。

平成13年の東京転勤後も、ひとりぼっちの自宅車庫で家族の帰省を待ち、その都度、足となって活躍してくれたティーノ。帰任後の18年夏、車両入れ替えに伴い、父のところへ行くことになりましたが、広く明るく静かな車内、抜群の小回り性など、父は亡くなる寸前まで大切に乗ってくれました。