エンスーMの「クルマとともに」

私が愛したクルマたちのことを忘れないために…

2006(平成18)年式 フォルクスワーゲンポロGTI4ドア(5MT) H18.7〜H30.3

2024-08-30 08:30:00 | 日記
これは長く乗っていたので写真がありました。
東京から鉄仮面を連れて地元へと帰任したものの、スカイラインのサイズだと足グルマのティーノと一緒には車庫へ入らない。
たったそれだけの理由で手放したことを今でも後悔していますが、当時、他に車庫を借りるという選択肢は思いつかなかったんです。
気持ちにもお財布にも、ゆとりがなかったんでしょうね。
ただ、既にハードトップを持っているという、根っからの鉄仮面好きのオーナーに引き継ぐことができたのだけは幸いでした。

さて、4メートル程度の全長でマニュアルミッション、そこそこ速いクルマはないかと探してみると、各誌のライターがこぞって褒めていたのがVWポロのGTIでした。
ヤナセ時代のゴルフには3台乗っていたけど、インポーターが交替してからVWは未経験。国産某最大手メーカーのディーラー傘下にあった代理店で90クワトロ時代に不愉快な扱いを受けたこともあり、不安ではありましたが、ディーラー系列以外のお店でたまたま決算のため大幅値引きというチラシを見てしまったのです。追加グレードであるGTIは対象外とありましたが…
家族でさっそく訪問し、交渉したところ、赤以外のボディーカラーならば国内に在庫があるので、頑張りますとの返事。
結局、最新のカーナビやETCも格安で付けるなどチラシ以上の条件を提示されたので、即決しました。

納車の日にキャリアカーで運ばれてきたポロ、女房の第一声は「これ、マニュアルなの?」
そうです、GTIの試乗車がなくてATのポロに試乗していたのでした。
ですが、ゴルフⅡシンクロで左のマニュアルを自在に操っていた女房のこと、結果として全く問題なく乗りこなすようになりました。

剛性の高い小柄なボディーに1800のターボを積んだポロ、大人4人が無理なく乗れて小回りが効き、ノーマルマフラーとは思えないドスの効いた排気音を響かせて元気に走ってくれました。
7000rpmのレブリミッター作動までスムーズに回る4気筒20バルブエンジン、各ギアの配分も申し分なく、高速道路ではサードの伸びが実に心地良かったです。
ただ、100km/hでは排気音がボーボーとうるさく、法さえ許せば130km/hくらいが快適な速度かと思いましたね。
ハンドリングも初代ゴルフ以来のフォルクスワーゲン伝統の安定感と安心感で、リヤの内輪が浮いても何とかなる頼もしさ。もっとも、これは新車装着のコンチネンタルスポーツコンタクトとのマッチングが絶妙だったことによります。
他銘柄を履かせてみたり、サイズも205/45R16から195/50R16にしてみたり色々と楽しんでみたものの、新車装着タイヤを上回ることはありませんでした。
燃費は高速道路主体でリッター15キロ前後、郊外の一般道では18まで伸びたこともあります。市街地だけという使い方をしなかったせいで、満タン時にリッター10を切ることは一度もなかったはず。

しかし、国産車と違い、ノートラブルという訳にはいきません。フル過給時、稀に謎の激しいカーノックが発生するトラブルがあり、タービンの軸受け部分からのオイルリークだと判明するまで数か月を要したのには疲れました。吸排気系をほとんど新品に交換して解決しましたが、もし保証が切れていたら100諭吉ほど掛かったらしく、輸入車の怖さを垣間見た気がしました。

その他、リヤサスペンションのブッシュを交換した程度で基本的には健康体を維持したまま、8万km以上12年間、乗り続けることになったのですが、その間、修理や点検などの代車で国産コンパクトクラスを何台も乗りました。
その都度、ポロがいかに質実剛健であるかを実感し、それが安心感につながって長い付き合いになったのだと思います。

最後は、女房の足グルマN-BOX購入の際、友人の店に委託販売で置かせてもらったところ、ワンオーナーで車庫保管、夏冬タイヤ付きが奏功したのか、某買取店で15万円と言われたものが、3倍以上で売れたことが愉快な思い出です。