Ricoh GRD4 / Japan 天草 大江教会、20120523
食堂には、テーブルが四つ、そしてメニューも品数少ないシンプルなものであった。
昼なのに、お客さんはいなかった。
手前にある厨房から現れた彼女は黙々と水が入ったグラスを置く。
その顔には笑顔もなく、、、言うならば、無愛想に徹している。
彼女一人が、この小さな店を切り盛りしているようだった。
食事を作り、運び、そして代金をもらう。
偶然、厨房の入り口の横に、額に入った調理師免許が見えた。
茶色く変色し、年代を感じるその紙には、今の女性の若いときの白黒証明写真が貼っており、
昭和37年という日付が読めた。
想像してみる。
この女性が、この免許を取得した時の喜びと、希望、そして人生の歩みを、
その時の顔の生気を、凛々しさを。
今の彼女の無愛想な接客態度を非難するひともいるが、
私には非難出来ない。
ただ、彼女が今まで歩まれたと思われるその人生の辛さと、疲れを、
私の心にそのまま受け取るのだ。
無愛想でもいい。
その人生を通して、作って下さる料理を、
私は食べたい、、、。
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