♪楽・楽・楽♪

楽しいことに囲まれて、頑張りすぎず楽に考える、そしていつでも音楽の流れる人生を・・・

『卒業』

2007-03-07 | つんどく本 〆(.. )
君はまだーシンデレラーさー♪

ってことで、卒業の季節になってまいりましたね。

学校へ行く坂道の途中では梅もほころび始めています。
今夜の春の淡雪も、もうこの冬の最後の雪になるんじゃないのかな。
そして・・・
桜咲いたら一年生
どっきどきどん一年生
隣に座る子いい子かな…友達になれるかな…(しつこい;)


そう、そんな季節に読もうと思って買っていたこの本。
『卒業』   重松清(新潮社)

私が考えていた「卒業」は普通の学校での卒業式での別れ。
でも、この本の中の別れは
永遠の別れだったり、苦しみからの解放だったり
意表を突かれる内容。

卒業といえば別れでもあるけれど
その後の出会いや希望の「始まり」でもあるわけで
筆者は、あとがきにこの作品を書くに当たって
「始まりを感じさせる終わりを書くこと
その始まりが「出発」や「旅立ち」につながってくれれば嬉しいし
終わりにしても、「和解」の喜びを溶かしたい」
と、書いているようにラストはどの話も(4篇ある)あったかい。
ここだけの話。
この前の東京に行く新幹線の中でこの本を読んで泣きましたよ。。。
新幹線なのに、隣知らない人なのに、あーはずかしぃ。

重松さんの話は、たぶん40代のおじさん世代が「あー納得」って
読める内容が多いんじゃないか、っておもうんですよ。
その話に惹かれる私は、心が40代・・・?いやいやいや・・・。

この中にある「あおげば尊し」という短編は映画にもなってる。
小学校の教師である「僕」の視点から書かれたストーリー。
末期がんを抱えた父親は生涯を教師として生きてきた。死と隣り合わせの父親を在宅介護しながら、学校では「死」について軽々しい興味を持つ小学生を相手に頭を悩ます。厳しくて優秀な教師であったにも関わらず、見舞いに来る生徒は誰一人いない父親が、死ぬ間際に「僕」の生徒に諭した最後の授業。そして出棺の時に弔問客がふと歌いだした「仰げば尊し」のメロディ。
うまく説明できないけれど、話の運びがホントにいい感じです。。



「仰げば尊し」を歌ったのは小学校の卒業式だけでした。
中・高は私学だったし、みんなで合唱って感じじゃなかったんだよね。
この前、とくだねで言ってましたが、最近の卒業式ソングには変化が出てきたとか。
40~60代くらいの人の定番ソングといえば
「仰げば尊し」&「蛍の光」
うん、納得。
だんだん若くなるにつれて「大地讃唱」とか「大人の階段のーぼるー」とか「乾杯」とかが入ってくるんだって。
でも20代までの1位は絶対に「仰げば尊し」

しかしだ。
10代の人々の定番ソング1位は違うんだって。
題名は知らないが、今BフレッツのCMでスマップが歌っている曲。
あれが1位なんだそうな。時代は変わったねぇ。。。
「蛍の光」に至っては、お店の閉店ソングと言われる始末とか・・・。
まぁ分かるけどさ。。。
あとはスピッツやコブクロ、直太郎、スマップなどなどが
卒業式で歌われるんだってよ。
卒業式にGacktが突然来ちゃったりする時代だもんねー。
わが師の恩より、君の中に咲くLoveだよ。
蛍の光窓の雪より、どうしようもないいつもしょうもないだよ。
そういうもんだよね。時代は変わって当然。
歌詞の意味を教えない今じゃ、分かりやすい歌詞の唄が受け入れられるもの。

若者の部類に一応入るから、その気持ちも分かるけど
心が40代の私は昔の唄が歌われなくなるのが淋しくもなるわけで。
その辺の考えが古めかしいんですよね。環境のせいかな(笑)

でも
「ここーろのーまどをーひらーいてーごらんー」とか
「すだちーゆくー今日のーわかれー」とか
「すばらーしいときはーやがてー去りー行ーきー」とか
「ははなーる大地のーふとぉこぉろにー」とか
「そーらをー見上げてー見てーごーらんー」とか

そんな合唱をしていた頃がとってもとっても懐かしい。
もうあのときのような声は出ないけど、歌いたいなー♪
合唱したい♪はもりたい♪と、たまに思う。
卒業ソングは意外と心に残るもの。
どんな歌でもいいけれど
後から思い出しても良い唄で、いつまでも残る歌がうたわれるといいね。