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hyakunenseis◇ry ∞

リリカルに、コミカルに、フツーに、日常いろ色。

rrj・ハウステンボス記/ギヤマンMus17

2021-06-08 20:39:00 | rrj
シャンデリアから
始めたガラス展示品の◇ry、
三階ラストは1920年お国はフランスの...

ルネ・ラリック「セイレン」

にて、ひとまずしめくくり。
館内の静けさとガラスの煌めきに
包まれていたひとときは今も記憶に鮮やか. .+ °

*-*-*-*-*

" Sirene "

セイレーンとも
シレーヌとも呼ばれる、
美しい声の持ち主にして海の妖魔。


蜜のように甘やかで
とろけるような歌声を聴かせ、
船乗りの男たちを虜にし喰らうという。

恐ろしさすら忘れさせるのが恐ろしい

そんなギリシャ神話中のモチーフとして、
温かみのあるお乳色の飾り皿に
彼女の姿はゆるりと浮かぶ...

セイレン


波のまにまにたゆたいながら
海と一体化している
たおやかな彼女...

この様子こそが、
もしかすると歌唱中で
魅惑の術をかけている場面かもしれず...

惹きこまれる

ルネラリックの
セイレンには船乗りたちを
惑わしたのも頷ける雰囲気があるわ...

声こそ聴こえなくてよかった


けれども警報を意味する
サイレンはセイレンからの由来、
危険を知らせる音としてなら重要で...

恐ろしさを思いださせる恐ろしさ

訴えかける"声" の力に
生まれ変わったともいえるのよね、
彼女は神話から抜けだし現実世界へと...

注意を促す音として存在しつづけている

なんてふと思ったり。
心臓が跳ねるほど驚く
あの警報音に振り返る瞬間、

別の意味で引きこまれていますもの・★.


この半透明な、
まろやかに白みがかる
ガラスはオパルセントガラス。

名の由来はオパール石から

光りの差し方や見る角度によって、
虹色にも輝くところが
同じだそうなの。

明け透けない柔らかなガラスの色味

世に多く
出回りだしたのは
1920年から1930年代なんですって。

セイレン皿が作られた時期と合致してますね・°


オパルセントを
照らしていた暖色の光りを
修正して少し消しましたらば...

それらしい虹彩がほんのりと・°

構図によっては
深海や宇宙とも通じた絵が表れてくる、
三階の照明がもたらした明暗効果は絶妙...

仮想宇宙が視えた

セイレンは、
月面を背景に漂う
銀河の女神へも変貌する。

(※こちらの写真は自作詩パントマイムに
イメージ写真としても添えている一枚です)

・・・それにしても

お皿を立てかけて固定するスタンドが
三つ脚ならぬ三つ目のようなのよ、
神話のセイレンにぴったりな...

幻想的小道具に化けてしまっていませんか・°

*-*-*-*-*

〜 LL p.p.s 〜

つづきまして、
2階展示室へ移動・・・
やっと  \( *・ o ・ *)/  階下へ☆

確かこの日は8月8日お天気は雨

雨をいいことに
長居した時間感覚と
セットで綴っております・・・

アウトプットつづく・°

*-*-*-*-*

rrj・ハウステンボス記/ギヤマンMus16

2021-06-06 20:30:00 | rrj
ギヤマンMus.
3階展示の品々も、
そろそろ残りわずか。
(※全て撮影してませんので撮った分だけ)

No16では、
伝統ガラス工芸の二大国、
チェコ・ボヘミアングラスと双璧をなす...

イタリア・ヴェネツィアングラス


3点をまとめて
ページに載せておくとします。
目からシパシパ星も飛びでる巧みの華よ・°


黄金の間にあった説明板なのですが、
ヴェネツィアングラスについて
わかりやすい短文で記されて
いましたのでこちらにも
メモ的に抜粋。


空色が鮮やかな左側、
装飾ステムゴブレット。
年代表記はなかったものの、
19世紀中のものではありましょう。

(※拡大写真なため見づらいですが)


リムをふちどる空色きれい
(↑飲み口部分のフチ)

晴れ色とは対照的に、
カップへ映りこんだ周辺の照明は
おおきな水泡ちいさな水泡が浮かぶようです。

海の奥の奥の奥

陽も差さず
底にもとどかない、
深海の闇で充されたゴブレットの...

バーチャルな一杯。


レースガラスのカップ部分。

か細い糸を
幾重にも封入したのでしょうか、
まさに一糸乱れず縺れずの細やかな網文様は...

繊細なるものの至宝。


別アングルより。
向こう側が透けてみえる
このレース感...半透明さ.... .。+ °


このステムも
" ドラゴンステム " とやらの
一種なのかしら...二つの突起は
とてもよく似ていて同じデザインに見えるわ。

それに右側、
レースガラスのステム。
gold powderが注入されているのはここかな...

金色の粒や線をたっぷりと含んでいます。


ステム飾りの影が
ちょうどお足元に落ちて、
六条の輝きを表したスター効果を
生んでるの...ファンタスティック. .。+ °


レースガラスセンターピース

こちらは
さらに造形や文様が
凝らされていて込みいってるのです・°

・・・もう、すごい!


引き伸ばしながら
かぶせたようではないですか、
下から上へと変化していく文様。
伸び縮みする網袋な生地感...しかしガラス!


この装飾の生き物は
白イルカのように思える。
ということは渦巻くガラスは海の波...

波に乗ってる白イルカ

なんて
縁起もよろしく、
喜ばしいモチーフでしょう・°


受け皿部分のレース文様。


受け皿からステムそして足元にかけて。

一連の
海イメージからか、
貝殻を彷彿とさせられたわ・°

レースガラスから織りなされた、
まったく趣きを異にする
二作品の文様といい...

ゴブレットに施された装飾といい

ヴェネツィアンの丹精な技が凝縮された、
代表して展示するにふさわしい
伝統工芸なのでしょう。

落ちる影まで計算ずくなのかと
思案させられてしまうほど、
見応えがありました・°


*-*-*-*-*

〜 LL p.p.s 〜

上記おまけフォト. .・

" 夢のなかのレースゴブレット "

そんなテーマで少々加工をほどこし、
白い色を強調してぼかした
一枚です。
装飾ステムゴブレット

こちらは加工なし。
背景に映りこんだ祭壇の影が、
なんとも幻燈めいて好きな一枚. .・

それでは次のNo.17で、
3階ガラス工芸からは...
ア・ガ・リ( / - .・)/ ⌒☆°

rrj・ハウステンボス記/ギヤマンMus15

2021-06-01 21:46:00 | rrj
イギリスにて
1890年頃に作られたという、
ヴィクトリアンセンターピースをどうぞ・°


センターピース

ざっくり言いますと
テーブル中央にしつらえる
花器や飾り皿といいましょうか...

その物ひとつでオブジェになりうる

卓上を飾るウェアなのです。
もちろんお花を活けてもよいし、
菓子...果物...調味料などなど用途は...

もてなす側の演出次第、かも・°


柔和な白い花のようよフリルガラス・°


蕊から花びらへ広がる黄緑色の筋や、
花冠をふちどる淡いブルーの
差し色も佳なり・°


ショーケースに連なって映る花ガラスの影。


縁に溜まる光りの露がとろんと潤む...


なんて瑞々しいガラスの花びら。


ユリの咲き姿とオーバーラップしてくる 。。。


均整の取れた
美しさと相俟って、
清しい香すら漂よいそうよ...

ガラス花の雰囲気

大輪なのに静やかで、
彩りも淑やかなことでしょう。
この細工物で表された造形などに...

植物の佇まうエレガンスを感じませんか・°

*-*-*-*-*

〜 LL p.p.s 〜

このギヤマン◇ryの前半に、
フランス製のテーブルセンターが
載っていますので見比べてみるのもよいかと。

テーブルセンター
センターピース

名に若干の
違いはありましても、
卓上ウェアとして中央に
飾るという用途は同じものです。

*-*-*-*-*