今日は、恒例の学習会です。
中村敦夫さんのシナリオを素材にします。
主に、後半のチェルノブイリの30年後の現状です。
関連して、関久雄さんがフェースブックに、以下の詩を投稿しています。
了解を得て掲載させていただきます。
画像は関さんのフェースブックで直接確認ください。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100004999140142&fref=ts
それにしても、18歳未満立ち入りが禁止されている原発構内に、高校生を連れていく「放射能学習」「正しく怖がる」とはなんでしょうか。
中村敦夫さんが「線量計が鳴る」で終わりの部分で取り上げている原子力マフィアの非科学的な野蛮さは、もっともっと指弾されないといけないと思います。
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「なあ 若いひとたち」
2017年8月29日
なあ 若いひとたち
教えてくれねえか
ベラルーシさ 行ったんだべ
向こうでは 30年たったいまでも
保養さ行くって 本当か
一か月も2か月もやって
金なくたって みんな行けるって 本当か
なあ 教えてくれねえか
わがの目で見たんだべ ベラルーシ
30年たったって 避難することも
ただで医者に診てもらえることも
毎年 保養さ行くごども
権利として認められているって 本当か
おれはな 2011年からずっと
福島の子どもを 佐渡さ連れて行ってる
皆さんからカンパや お米や野菜
まごころをいっぱい いただいてな
向こうでは 思いっきり 外遊びすんだ
国は何もしねえ
もう問題ないから
福島で暮らせって言ってる
だども
ベラルーシさ 行ったんだべ
30年も保養やってるって聞いて なじょに思った
そったらごど やっこどねえ と思ったか
放射線教育が不足している と思ったか
こっちも そうなればいいな と思ったか
なあ 若いひとたち
教えてくれねえか
ベラルーシさ 行ったんだべ
そこで おめさん 見たごど
感じたごどをな
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関さん自身による背景の説明
●詩の再投稿「なあ 若いひとたち」
昨日、書いたものですが、もっと多くの人に知って欲しくて再投稿します。
この夏休みに若い高校生を連れてのベラルーシ視察が二件ありました。国道6号線の清掃活動をなどを行っているNPO法人ハッピーロードプロジェクトが企画し、また別に郡山の高校が夏休みに行いました。あの時、6号線の清掃活動は原発を通る道ということもあって、危険ではないのかと全国から批判が寄せられました。ただ、地元の新聞は「復興の自由を侵害する」として応えていました。また、昨年は福島市の高校生が福島原発の廃炉の見学にいくということの報道がNHKのテレビでありました。これは高校に関わりのあった早野龍吾氏が、「東電の壁を一年がかりで叩き続け」実現したものだそうです。(東電は基本、18才未満の人の原発での労働を内規で禁止しています。)早野氏は他のメディアのインタビューの中で、廃炉は福島に暮らす若者の将来の課題と述べています。そういう人がいても構いませんが、これ以上被ばくすることを地元の若者の課題というのはどうかと思います。あくまでも国、東電の責任の筈です。ただ、6号線の清掃活動にしろ、廃炉ツアーにしろ若者からの申し出があったやったことです。故郷、福島のことをまじめに考えてのことだったのだと思いますが。
今回、ベラルーシの視察を企画した目的は何だったのでしょうか。向こうで何を見て、何を感じて帰ってきたのでしょうか。若い人に聞いてみたい気がします。
話は変わりますが、私は2012年から「福島のいまを伝える」福島スタディツアーをやっています。日帰りや1泊2日で各地を回り、そこで暮らす人の話を聞くというものです。他でも行政でもやっていますが、何を見せて何を伝えるかが問われています。ただ、今年はまだ申し込みはありません。世間ではもう、福島原発事故は終わったことになっているのでしょうか。
写真は飯舘村の牧場で死んだ馬、山の仮置き場、今も高線量の津島、廃炉ツアーの高校生、甲状腺ガン手術の傷跡。