きょうも終日部屋で寝転がって蝉の声を聞きながら金田一春彦さんの「日本語新版」(下)を読む。いろいろ面白いことを知る。たとえば、「コレ、ソレ、アレ」など指示代名詞。日本語は三段組織になっているそうや。コレ、ソレ、アレ/ココ、ソコ、アソコ/コチラ、ソチラ、アチラ。話し手に近いものがコ、相手に近いものがソ、話し手からも相手からも遠いものがアだそうな。ぼくの日常は「アレ、ソレ、コレ」で埋め尽くされている。「ソレとってくれる?」「それってどれや?」「どれってそれや」。
日本語には丁寧語が多いと思うが近頃若い人に多くみられる気になる言葉がある。「そのお荷物ちょっとそちらへ移していただいてよろしいでしょうか」「は、はい。いいですよ」。なんともけったいなやり取りや。なんで「人が通ります。開けてください」と言わんねん。なんでもかんでも「よろしいでしょうか」でよろしいでしょうか。「日本人は他人から恩義を受けることをつとめて表現しようとする民族特性」あるとのお説に頷いた。
雲低く蟋蟀ひとつ石の影 愚老
法師蝉のいちばん鳴きに乾杯す 同
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ノーやん

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