久松潜一さんの「万葉集入門」を読む。「万葉時代の人生観」。著者50年間に及ぶ万葉集研究の薀蓄傾けた本。人麻呂、憶良、赤人ら代表的歌人の死生観や自然観の特徴を解き明かす。「この世にし楽しくあらば来む世には虫にも鳥にもわれはなりなむ」。あれ、大伴旅人が「来世」をうたっている。「生死の二つの海をいとはしみ潮干の山をしのびつるかも」(憶良)、「み吉野の象山のはの木ぬれにはここだも騒ぐ鳥の声かも」(赤人)。「純粋抒情的に愛と死をうたっている」と。なるほどねえ。けど、ポスト聖徳太子の万葉の時代、仏教伝来の「地獄」はなかったのかな。
ふと、疑問が沸いて、梅原猛さんの「地獄の思想」をぱらぱらする。地獄の閻魔さんはいつごろ日本にお目見えになったのかな?う~ん。「平家物語」には閻魔大王が平家一門の「地獄の罪」を書き留めていたとあるな。すると、「地獄の苦しみ」は、万葉時代以後の話かな?とはいえ、山上憶良は「貧窮問答」など民の「苦しみ」をうたっている。「ひさかたの天道は遠しなほなほに家に帰りてなりをしまさに」生業に精出そう言うてる。よっしゃ。昼は冷しパスタで元気をつけよ。玉ねぎ、茗荷、ニンニクをみじん切りして。
閻王も休診とかやさるすべり 昇龍子
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ノーやん

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