このマンションにもう1軒同姓の家がある。「心当たりがなければ燃えないゴミで出してください」という話だったが、訪ねてみると「うちの傘です」「ありがとうございます」の返事。やれやれだった。傘もゴミにならずに済んだ。1本の傘にも労働の汗の結晶が詰まっている。ものは大事にしなければいけない。はたと気づいた。子どもの頃、ご飯ひとつ粒残しても、お百姓さんの汗の結晶ですよ、感謝していただきなさいとよく教わった。傘だって同じだ。傘にネームを入れて大事にされているお家に敬服した。人の親切はありがたい。いろんなことを考えさせられる。傘を粗末に扱う風潮は最近のことではないか。片手ワンタッチで開き自転車のりには透明で安心感のあるビニール傘。いつのまにか傘を粗末に扱うようになっていたわが身を恥じた。百均のビニ傘といえども大事にしよう。大阪は月末も雨降りがあるらしい。
嘆くもの地にうづくまる雪催ひ 舟月
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