見返り椿

　晴れ。雲はあるがいいお天気。ふと思い立って朝からわががまちをウオッチングした。というのは開闢以来490年の歴史をもつわがまちの人口がことし2月と3月の住民基本台帳で2万人を超えたということを知ったからや。それがどうってことではないのだが、千里ニュータウン造成当時、「開発の除外地」としてわがまちは竹林や田畑、果樹園など自然を残した。その住民数約1000人。大方は農業生活者だった。ところが上新田の農業は壊滅し地主は土地を手放しマンション建設の波に乗った。自然の残るまちからついに“よそもん”2万人が住む過密マンション街に変貌した。地主の多くはマンションのオーナーや管理会社の経営者となった。道路整備や公共施設整備は置いてけぼり。都市計画なきマンションのスプロール化現象が進行した。写真下=上新田1丁目の旧村市街図表示板。

　わずかながら残っていた竹林も徐々に消えていく。ここらできちんとした都市計画の検討が必要ではないか。3～4丁目は子どもの遊び場もない、老人たちの憩いの場もない、住民の交流する場所もない、道路は一方通行多く、未整備。マンション街は市の貴重な税収源の筈だが市の対応はつれない。ガタガタ道路を毎日走りながら実感する。

　千里東町を通っていて紅椿に気付いた(写真上)。ここは千里ニュータウン内。上新田の公道では見られない光景。
　　　　　　　　　　通り過ぎひょいと見返る紅椿　昇龍子