「インフレが資本収益の格差にもたらす影響とは」。インフレが招く再分配は金持ちに有利に、貧乏人に不利に作用する、という。続いて、ノルウェーやクウェート、カタール、サウジアラビア、ロシアなど石油産出国の「ソヴリン・ウェルス・ファンド(政府系ファンド)」というお話。
続いて「中国は世界を所有するのか」というどぎつい問いを発しながら、億万長者や大富豪による「国際的格差拡大」のお話。聞いたこともない「オリガルヒ的格差拡大」とかに目を向ける。国を乗っ取られるいう「恐怖は、まったくの幻想に過ぎない」と強く否定するが、「オリガルヒ的格差拡大」とたたかうのはむつかしく、「互いに競争している国家間での国際的協調が高い水準で求められる」と説く。世界富豪会談でもやるのかね。
さらにタックス・ヘイブンに隠されている世界の金融資産の話。「富の地理的分析に限界をもたらしている」と。ズックマン氏の分析によれば未報告の隠された金融資産は、世界GDPのおよそ１０%に相当すると推計されているそうや。へえ。さて、いよいよ最後の「第Ⅳ部21世紀の資本規制」に入った。飛ばし読みしてあと2日間、なんとか読み終わろう。
きのう、安保法案の廃案と安倍首相の退陣を求める大阪集会は2万5千人が扇町公園に集まってデモをした(写真上=左側は共産党豊中市議のこうむら直行さん)。東京は12万人が国会を包囲したという。ネットをみると、英BBC放送、独第一、第二公共テレビ、米CNNなども放映したらしい。けさのロイターは「戦争させない」デモが国会包囲と報じている。AFPBBNEWSは「安保法案抗議デモ、国会前を埋め尽くす」と報じ20枚もの写真を掲載している。やはり、21世紀日本の歴史的な民衆の行動やったんや。それに愚老も参加してよかった。能のない安倍首相は身の破滅を厭わず突撃精神を発揮するだろう。その先に見えるものは…。写真下は花とみどりの相談所前実習用花壇。
蝉ゆきて濁世が動く八月盡 昇龍子
