ノーやん日記パート2

狗尾草と鯉

画像
画像
 涼しい朝。晴れ。6時半起床。早朝すでにメールが2本。現役組の緊張感ある仕事ぶりが伺える。イベント開催をめぐる話。万機公論に決すべし。で、のぞめば落ち着くところへ落ち着くはずや。が、熟慮する。

 けさも花壇に水やりする。花がらを摘む。鈴木修次さんの「日本漢語と中国」を寝ころんで読み続ける。「弁証法」「三段論法」「演繹」「帰納」という論理学用語は日本でつくられ梁啓超という学者が中国へ「輸入」したのが最初という。「宗教」と「自由」、「進化論」の用語も横文字を日本で漢語にし中国に「輸出」したという。このくだりはとくに興味深かったので後日記す。

 昼寝して南千里の大型スーパーへ。途中、千里南公園へ。四阿へ寄ると、老人が話しかけてきた。池の鯉を見て「昔結核患者の人が鯉の血がほしいと村へ来たことがあります」「そういえば終戦直後そんな話聞きました。けどこんな池の鯉は臭うて食えまへんやろな」「谷川のきれいな水に何日も入れて泥吐かさんとねえ」。真っ黒な鯉がいた。鯉は人の足音で寄ってくる。亀もくる。青鷺、鷭も。鳩もカラスも。人がくればなにか呉れると思っているらしい。「ここはスッポンはいてまへんのやろか」「さあ。あの亀は食えまへんで」。池の淵で狗尾草の穂が撓んでいる。これも食いもんに見える。まだ暑い。公園のツクツクボウシの声が友を得てひときわ甲高い。

 狗尾草はどこにでも見られる雑草だが昔中国ではこれを栽培種に代えて粟を育てたという。いまでは生け花用に売っているフォックステールというのもある。ぼくの筆箱に3本挿している。ドイツ語ではBorstengras(狸や豚毛のような草)というらしい。所変われば品変わるや。

友あれば大音声の法師蝉 愚老
薄物を羽織り腹突く法師蝉 同
風なくば素知らぬ顔の猫じゃらし 同

 

 

コメント一覧

ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%うれしいwebry%}fmさん、ありがとうございます。動くものに興味を示す猫の動画はおもしろいですね。
fm
「風なくば素知らぬ顔の猫じゃらし」

「素知らぬ顔」この表現秀逸なり。
ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%うれしいwebry%}mikomaiさん、ありがとうございます。「深層崩壊」という日本語を初めて知りました。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「インポート」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事