アスターの花がらを鋏でチョキチョキしてると「へえそんなことまでしまんの。うちはプランターに水をやるだけや」と自治会役員のDさん。「へえ。これ、せっせ花がらを摘まんと長持ちしまへんねん」。この花育てるのはじめてやのにさも知っているかのようなことを口走り、「せやけどなんでんなあ。雨が欲しおまんなぁ」。「夜には降る言うてましたで」「降ってほしいです」。夕方、ちょこっと降る。
午前中、雑用をして昼、パスタをつくる。ニンニク、玉ねぎ、ピーマン、肉団子をマーガリンで炒めて茹で汁、ケチャップ、ワイン、塩コ・ショウを振って具の出来上がり。ゆでたてのパスタを加えて混ぜ、いっしょに茹でた卵を皮むきして乗せる。すばやい10分間料理。お昼を済まし南千里でも行こうかなと思っていたところへ、FIFA女子ワールドカップドイツ2011で見事優勝した日本女子代表チーム、通称“なでしこJP”が国民栄誉賞を受賞するビッグニュースの生中継が目に入った。立ったままTV画面にくぎ付け。首相官邸に入るチームの表情を「緊張の面持ちで」と実況アナがコメントしていたがぼくの目にはそうは見えなかった。堂々としていて臆するところがなかった。受賞する時も佐々木則夫監督、澤穂希キャプテンとも動作は自然体だった。
いっちゃあなんだけど、みんな真っ黒や。スポーツで日焼けした普通の女性の顔やんか。よ~く見ればみんな美女かもしれん。「なでしこ」いうんは、万葉の時代から美しい花としてきたからね。大伴家持は「うるはしみ我が思ふ君はなでしこが花にそなへて見れど飽かぬかも」(巻二〇-4451)と詠んでいる。平安朝時代の女流作家、清少納言、紫式部、和泉式部もカラナデシコとヤマトナデシコの名をあげてその美しさをたたえている。ナデシコは秋の七草のひとつや。山上憶良は「萩が花尾花葛花なでしこの花また女郎花藤袴朝貌の花」とよんでいる。ただ、「朝貌」はいまの「アサガオ」ではなく「キキョウ」のことらしい。それはともかく「なでしこ」がこんなにも脚光を浴びるとは驚きやろう。「なでしこJP」にあやかって「なでしこ」もがんばれや。
酔て寝むなでしこ咲ゐ石の上 芭蕉
なでしこやまじまじ見れど普通なる 愚老
暑がらず黒光りゐる妹がどち 同
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ノーやん
fm
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