ノーやん日記パート2

自己の狂乱を写生した子規

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 晴れのち曇りのち時雨れる。夕方雪になる。正岡子規「仰臥漫録」の続き。「夜八時頃左向く しきりに俳句を考えるに俳気ささず 眠気ざしてならず 遂に眠る 左向きになれば直に眠たくなり」。これ寝ていては書けない話。翌朝思い出して書いたのだろうか。きわめてリアルや。ぼくも同じようなことを日々体験している。妻は朝、暗いうちから洗濯機を動かす。愚老は夕飯のことを考え冷蔵庫から豚のこま切れと白菜の残りを確かめる。昼前、スーパーへ、牛乳・パン・薄揚げ・納豆・ネギ・カマボコとシェービングを買いに走る。昼はきつねうどん。妻はりんご。

 午後、「仰臥漫録」((明34年9月2日~10月12日))を読了。「鼻毛を摘む」とか「鼻糞をせせる」とか新聞雑誌を読んでおもろいと思ったことをメモるとか、のんびりした心境を表現する一方、「さあたまらんたまらん」「どうしようーどーしよう」。苦しくてたまらず母親に泣きすがる自分の表情を客観視して書いている。小刀と錐で自殺しようとする心理まで描写している。これまで何気なく読み過ごしてきたが、考えてみれば驚くべき写生や。くそリアリズムとモンタージュ手法で。

 「仰臥漫録二」。あだやおろそかに読み飛ばしてはならぬ。早坂暁さんのことばを借りれば“死のレッスン”の描写や。その子規宅を門人や同僚らが連日訪問している。それを子規は観察し人物批評もしている。16~17歳ころは大臣をめざしていたという。その心は?じっくり読もか。写真は牛ヶ首池のカルガモ。
子規真似て非情忘れる鴨の肉 昇龍子
          
       

コメント一覧

fm
琵琶湖で泳いでいる鴨の猟はご法度だと思います。雉料理も滋賀県にありました。
ノーやん
https://55926699.at.webry.info/
{%笑いwebry%}琵琶湖は鴨の宝庫でしょう。どこか美味しい鴨料理やってませんか。全域ご法度ですか。
fm
「子規真似て非情忘れる鴨の肉」

鴨料理専門の料亭?が琵琶湖の湖畔にありました。子規の頃は何とか精つけてということしか考えつかなかったでしょう。鴨の肉と骨を磨り潰し、団子にして鍋で頂きました。抜け道はあったのでしょうが、琵琶湖の猟はご法度になったようです。
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