東日本大震災４周年

　夜明け前、弦月が南の空に冴え返る。春の星もうすぼんやりと浮かんでる。大阪湾の朝方の風は凪いでいる。早朝、町内の鼬道を徘徊しながらわが余生を考える。芭蕉の歩いた奥の細道を歩く時間と金はあるか。…。一茶が歩いた西国の旅を歩く時間と金はあるか。……。蕪村の生家・丹後与謝を訪ね歩いてみないか。う～ん。まあな、夢にしておこう。文人ぶってなんになる。か。

　きょうは東北大震災４周年。午後２時４６分、追悼のサイレンとともに1万８,０００人を超える犠牲者に黙とうした。天皇が追悼の辞を述べていた。避難生活者は２３万人に及んでいるという。2011年３月の東北大震災は、１９９５年１月の阪神淡路大震災と共通する課題とともに、福島の原発事故が重なったため、神戸とは違う課題も背負ったと思う。２３万人も故郷に戻れないというのは、そのせいだろう。福島原発設置の危険性を予見した人はいた。

　友人・元国会議員の吉井英勝さん。彼の警告を無視して建設を強行した人たちは、司法の場でも、立法・行政の場でも問われるべきではないのか。けじめもつけず、だれも責任を負わず、権力者たちがまあまあまあとすり抜けていく、こういう日本の政治運営にぼくはがまんならない。厚顔な輩が日本をほしいままにしている。ここに日本社会の病根があるように思えてならないが、どうだろう。

　まずは、現実に直面している、原発事故の被害対策、被災者の健康保持対策、住宅問題、生業支援をはじめさまざまな課題に真しに向き合い応えるべきだろう。
　　　　　　　　　　　　　　　真なるや青き舞踏の池の鴨　昇龍子