尋常やないで

　雨のち曇りのち晴れ。それだけではなんの変哲もない日記。が、きょうの雨は尋常やなかった。寝入った丑三つ時、ドバドバドバッザザザッという音がして雨飛沫が顔に降りかかった。「なんや！」ドバッとタオルケットを跳ねて起き上がり寝室のガラス戸を締める。居間のガラス戸も閉める。すごい吹き込みや。再び明け方にまた、すごい雨音がした。ネットを見ると豊中の降雨量午前4時40.5ミリ同11時60.5ミリだった。妻の実家の島根県・津和野町は未明に100ミリ降ったという。雨が欲しいとは思っていたがそないにだだくさんの雨を所望した覚えはないヨ。神さんか仏さんか知らんけど、降りようにもそこそこというもんがおまっせ。

　きょうは午前中会合があるので万一のことがないよう自転車を使わず徒歩で出かけた。往復一時間。会合では新聞を読まぬネット世代のことが話題になった。なんのはずみか愚老が「ノーやん日記」というブログをやってる。毎日に○×△件のアクセスがある」としゃべってしまった。「へえ」と驚かれた。

　ネット時代の見知らぬ人とのお付き合いの作法をぼくはまだ知らない。顔見知りするくせが直らないのだ。けど、ごらんの通り愚老は裏表はありません。言いたいことを自由に言わせてもらっています。聞く耳も持ち合わせています。尋常人間です。

　午後、吹田・竹見台のマーケットへ。公園の道が雨に浸かって通れない（写真下）。サルスベリは、何事もなかったようにピンクの花を咲かせていた（写真上）。クマゼミは衰えアブラゼミが夏を惜しむかのように鳴いている。「ジイジイジイ　ズリズリズリジイジリジリジリジリジー」。手塚治虫さんも蝉の鳴き声に関心を寄せていたらしく、ツクツクボウシは「オーシツクオーシツク」から「エージージュワ、エージージュワ」としわがれ声に変わると書いている。ツクツクボウシの鳴き声を愚老はことし聞いているが、手塚さんが聞いたように鳴くか、あらためて聴き留めたい。

ツクツクボウシの鳴きよう雨の降りようも　龍尾