こんな気持ちになったのは初めてです。
そして、何かを学んだ気がします。ああ、そういうことか、。
先日、5月22日(日)は、ちょっと特別な日でした。
と言いますのは、この日、英国フットボール、プレミアリーグの最終日だったからです。世界的に有名な英国プレミアリーグ。
英国のフットボール、プロは4リーグ、92チーム。その頂点に立つのがプレミアリーグです。20チーム。
今シーズン、頭抜けて強かったのが2チームありました。Manchester CityとLiverpoolです。他の18チームを寄せ付けませんでしたね。
この最終日、キックオフ前の時点で、Manchester Cityが1位、Liverpoolが2位。しかし、両者の勝ち点差は、僅かに1です。
ですから、この日、どちらにも、優勝の可能性はあったのですが、2位のLiverpoolが優勝するためには、最終戦に勝利を収めなければなりません。
どうしても勝たなければならない!!! これは、大変な重圧(プレッシャー)です。
幸い、相手は、普段ならまず楽に勝てる下位チーム。しかし、その日は、何しろ、最終日とあって、どのチームも必死です。
というわけで、相手に先制点を許してしまいました。しかし、その後ジワジワと追いあげ、結局、3:1の勝利。ヤレヤレというところ、。
さて、試合前今シーズン1位だったManchester Cityです。このCityの対戦相手も、その時点での勝敗表では中堅どころのチーム。普通の状況ならば、まず楽に勝てる相手です。しかし、その日は、「普通の状況」どころではありません。何しろ、結果によっては、今シーズンの優勝を逃してしまうかもしれないのですから。
そして試合開始後、いち早く、相手に、2点先取されてしまいます。しかし、そこは、実力のあるCity。1点ずつ、着実に返し、2:2の同点にまで追いつきました。そして、試合終了まで間なしというところで、ミッドフィールダーが綺麗なヘッディングを決めて、3:2の勝利。City、勝ち点差1の優勝です。Manchester Cityは、この5年間に、4回優勝したことになります(優勝を逃した2年前は、Liverpoolが1位)。さすがは王者ですね〜。
ところで、この最終日に限り、プレミアリーグ10試合、キックオフの時間が同じで、全試合同時進行。
これは、面白い。私まで、ドキドキハラハラしましたよ。
こんなの、TV中継できませんから、全試合の進行状況を、生TVで、逐一、教えてくれるんです。「あっ、Liverpool, 左から綺麗なシュート、。でも待ってくださいよ。オフサイドとみなされました。ゴール取り消しです。」
この日の10試合、上位2チームの首位攻防戦だけに限らず、ほとんどすべての試合に何かが「かかって」いるんです。だって、その試合の結果いかんで、自分のチームのリーグでの位置が、上に行ったり、下に行ったりするんですもの。したがって、シーズン後、フットボール協会から支給される「お金の額」が大きく違ってきます。
因みに、日曜日のこれらの10試合に、引き分け試合が全くありませんでした。こんな場面には、滅多にお目にかかれません。どのチームも、よほど「勝ちたい」の一心だったということでしょうよ。
更に、ここでもっと大きな問題があります。プレミアリーグ18位〜20位のチーム(下からの3チーム)は、来シーズン、下のリーグに降格させられますから、どのチームも、そのブラックホールに落ちないようにと必死です。
だって、一つリーグが下りますと、収入がガタンと減るんですから、。そして、また、そこから這い上がってくるのも大変ですし、。実際、この最終日に、降格を宣言されたチームが一つありました。
でも、こういうことがあるから、プロのフットボールって面白いんですよね。
実際、こんな、リーグ間の入れ替え制度が存在しないと、フットボールって、観ていてもそんなに面白くないのではと、思います。
また、フットボールには、90分という時間制限がありますね。あれで、よほど、ゲームの緊迫感が高まるんです。
情熱と情熱のぶつかり合い。欲望と欲望の、むき出しの示し合い。まあ、選手は、それに伴う技量を持っているので、観衆は、観ていても、観ごたえがあると感じるんでしょうけれど。
とは言いながら、私の最も好きな球技は、やはり野球です。
まあ、これには、私の場合、子供の時から、ずーっと観てきた球技だという事情があります。独特の「思い入れ」があるというわけですね。
しかし、先日の日曜日、このフットボールゲームでの異様な高揚を目の当たりにてフットボールと野球は、全く違った「面白み」があるものだという認識を新たにした次第。
プロ野球に、「入れ替え制度」を導入するのは、困難だと思います。
でも、シーズン終了間近、リーグのチーム順位が決まった時点で、「消化試合」とかいう、チンタラ、チンタラした試合は観るに耐えませんね。まあ、ビールでも飲んでいればいいんでしょうが。
フットボールに、チンタラは、ありません。観客、ビールも飲みません。皆、緊張しているんです。
1988年10月19日、日本のプロ野球、パリーグ最終戦、川崎球場での「近鉄:ロッテ」ダブルヘッダーを懐かしく思い出します。
近鉄が連勝すれば、勝率で、パリーグ優勝が決まるという場面。近鉄1勝1分で、惜しくもそれはなりませんでした。西武が優勝
フットボールでは、こういうことよくありますよ。