後発医薬品、いわゆる「ジェネリック医薬品」だが、日本における普及率は30%前後。先進各国の水準に比べれば、まだ半分にも及んでいない。政府は、歳出抑制の目玉政策としてジェネリック医薬品の普及を謳ったが、普及は遅々として進んでいない。少子高齢化社会を迎えた日本は、医療費の上昇に伴い公的健康保険財政は困難に直面しており、薬価の低いジェネリック医薬品が着目された。政府の資料によれば、ジェネリック医薬品への置き換えが進めば、1兆3千億円程度の医療費が削減できると試算している。政府は、今年中にジェネリック医薬品のシェアを34%まで引き上げ、それにより保健支出を0.4兆円削減する目標を掲げている。OECDは、ジェネリック医薬品のシェアを米帝国なみの84%まで引き上げかつ、価格を10%引き下げられれば薬剤支出を半減できるとしている。未だに認知度が低い「ジェネリック医薬品」について調べていこう。
日本の現状
日本市場におけるジェネリック医薬品のシェアは、30%前後で推移してきた。アメリカ帝国・イギリス・ドイツ・デンマークなどの国では7割近くを占めるのに対して、ブランド嗜好の強い日本の国民性や医療現場において、医師が情報提供が少なく信頼性に不安を感じるジェネリック医薬品よりも、長年の育薬に基づく豊富な情報提供され、ジェネリック医薬品に比べて薬効・供給量の安定している先発医薬品を処方し続けたため、ジェネリック医薬品のシェアは伸び悩んでいる。患者がジェネリック医薬品の処方を希望しても医師が同意しない。または、薬剤品質への不安からジェネリック医薬品への処方を断わる患者がいるなどの理由も普及の妨げになっている。しかも、安定供給が難しいというジェネリック医薬品メーカーの問題の他、材料や製造法が先発品と完全には一致しないことから、効果・安全性の面で必ずしも信頼できないとする医師・薬剤師らの意見もある。こうした医療現場の現状を変えるために、ジェネリック医薬品メーカーや国を挙げての支援・情報開示の努力も必要とされている。
先発医薬品との違い
先発医薬品とジェネリック医薬品では、主成分において違いは無いとされる。このことは生物学的同等試験によって(批判はあるものの)テストされてはいるが、ジェネリック医薬品の副成分(添加物など)や剤形・製法は先発医薬品とは一般的に異なる。これは、物質特許の期限は切れていても製法特許や製造特許は切れていない、またはそれらの期限が切れていても製造工程の細部まで公開されるとは限らない、といった事情がある。また、同じ成分の先発医薬品とジェネリック医薬品で効能・効果が異なるケースがある。これは、先発医薬品が有する用途特許が残っており、それが原因で同じ成分のジェネリック医薬品がその効能・効果を謳えない場合がある。実際に使用した患者や医師からは、効果に違いがあるとの意見がでる事も事実である。これは、薬の添加物や剤形が変わることによって、薬の溶け出す速度に変化が生じたり、有効成分が分解されやすくなったり、副作用がこともある。また、全ての処方薬にジェネリックが存在する訳ではないので、病状によっては先発医薬品での対応となることもある。
実際に服用しての所見
私は、心に問題を抱えている関係上、定期的な通院と服薬がかかせない。自身が処方されている抗精神薬や鎮静剤や睡眠薬には、ジェネリック医薬品が存在する薬もある。薬価的には2~3円程度のコストダウンに留まるが、それでも睡眠薬を1度ジェネリック医薬品に置き換えてみたことがある。結論から言うと「まともな睡眠に到れなかった」ので服用を中止した。やはり、薬の効果が現われ持続する時間とタイミングが合わなかったことが原因だと思われる。個人的には、ジェネリック医薬品に対する信頼度は相対的にまだ低い。微妙な差で睡眠を左右されては困るからだ。コストダウンの幅が2~3円ならば、先発薬から変更する意味合いもメリットもない。ただ、高血圧症を抑える「降圧剤」などの薬であれば、コストダウンの幅も20~30円と大きい上に副作用も少なく、メリットもあるといえる。個人の体質にも左右されやすいこともあるので、一概にジェネリック医薬品を否定することはできないが、ジェネリック医薬品を選択する際には慎重に見極める必要があると感じた。
今後の動向
医療費の総額を抑制していくためには、ジェネリック医薬品の普及がかかせないのは事実だ。だが、現状のジェネリック医薬品の効果や効能には、先発薬との間に歴然とした「差」があるのも事実。医師・薬剤師・患者の3者が連携して「最良の処方」を探し当てる地道な作業がかかせない。メーカーにも「より安心して使える薬」の提供が求められる。限られた中での製剤開発は容易ではないかも知れないが、これからの医療のあり方を左右しかねないジェネリック医薬品は、無くてはならない存在になっていくだろう。飲みやすさと効目の細かな改良を持続して研究していくことをメーカーには望みたい。
日本の現状
日本市場におけるジェネリック医薬品のシェアは、30%前後で推移してきた。アメリカ帝国・イギリス・ドイツ・デンマークなどの国では7割近くを占めるのに対して、ブランド嗜好の強い日本の国民性や医療現場において、医師が情報提供が少なく信頼性に不安を感じるジェネリック医薬品よりも、長年の育薬に基づく豊富な情報提供され、ジェネリック医薬品に比べて薬効・供給量の安定している先発医薬品を処方し続けたため、ジェネリック医薬品のシェアは伸び悩んでいる。患者がジェネリック医薬品の処方を希望しても医師が同意しない。または、薬剤品質への不安からジェネリック医薬品への処方を断わる患者がいるなどの理由も普及の妨げになっている。しかも、安定供給が難しいというジェネリック医薬品メーカーの問題の他、材料や製造法が先発品と完全には一致しないことから、効果・安全性の面で必ずしも信頼できないとする医師・薬剤師らの意見もある。こうした医療現場の現状を変えるために、ジェネリック医薬品メーカーや国を挙げての支援・情報開示の努力も必要とされている。
先発医薬品との違い
先発医薬品とジェネリック医薬品では、主成分において違いは無いとされる。このことは生物学的同等試験によって(批判はあるものの)テストされてはいるが、ジェネリック医薬品の副成分(添加物など)や剤形・製法は先発医薬品とは一般的に異なる。これは、物質特許の期限は切れていても製法特許や製造特許は切れていない、またはそれらの期限が切れていても製造工程の細部まで公開されるとは限らない、といった事情がある。また、同じ成分の先発医薬品とジェネリック医薬品で効能・効果が異なるケースがある。これは、先発医薬品が有する用途特許が残っており、それが原因で同じ成分のジェネリック医薬品がその効能・効果を謳えない場合がある。実際に使用した患者や医師からは、効果に違いがあるとの意見がでる事も事実である。これは、薬の添加物や剤形が変わることによって、薬の溶け出す速度に変化が生じたり、有効成分が分解されやすくなったり、副作用がこともある。また、全ての処方薬にジェネリックが存在する訳ではないので、病状によっては先発医薬品での対応となることもある。
実際に服用しての所見
私は、心に問題を抱えている関係上、定期的な通院と服薬がかかせない。自身が処方されている抗精神薬や鎮静剤や睡眠薬には、ジェネリック医薬品が存在する薬もある。薬価的には2~3円程度のコストダウンに留まるが、それでも睡眠薬を1度ジェネリック医薬品に置き換えてみたことがある。結論から言うと「まともな睡眠に到れなかった」ので服用を中止した。やはり、薬の効果が現われ持続する時間とタイミングが合わなかったことが原因だと思われる。個人的には、ジェネリック医薬品に対する信頼度は相対的にまだ低い。微妙な差で睡眠を左右されては困るからだ。コストダウンの幅が2~3円ならば、先発薬から変更する意味合いもメリットもない。ただ、高血圧症を抑える「降圧剤」などの薬であれば、コストダウンの幅も20~30円と大きい上に副作用も少なく、メリットもあるといえる。個人の体質にも左右されやすいこともあるので、一概にジェネリック医薬品を否定することはできないが、ジェネリック医薬品を選択する際には慎重に見極める必要があると感じた。
今後の動向
医療費の総額を抑制していくためには、ジェネリック医薬品の普及がかかせないのは事実だ。だが、現状のジェネリック医薬品の効果や効能には、先発薬との間に歴然とした「差」があるのも事実。医師・薬剤師・患者の3者が連携して「最良の処方」を探し当てる地道な作業がかかせない。メーカーにも「より安心して使える薬」の提供が求められる。限られた中での製剤開発は容易ではないかも知れないが、これからの医療のあり方を左右しかねないジェネリック医薬品は、無くてはならない存在になっていくだろう。飲みやすさと効目の細かな改良を持続して研究していくことをメーカーには望みたい。
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