刑務所の指導教官・名島(高倉健)。
もちろん、「寡黙」・・・(笑)
余談ですが、
『男は黙ってサッポロビール』
こんなキャッチコピーがあった頃の男性ですよね。
そんな人が、最愛の妻を亡くした後のお話です。
NPO法人に託されて受け取った、
亡くなった後に、読んでほしいという妻からの絵葉書には、
1通目。
「ありがとう」。
2通目には
「私の遺骨は、故郷(長崎)の海に散骨してください」。
【故郷(長崎)で、郵便局留めの絵葉書を受け取ってください。】と。
散骨の旅に出るロードムービー。
出会った人たちの
いろんな人間模様や、苦悩や孤独に触れ、
妻を想いながらの旅。
で、とにかく最後の絵葉書に何て書いてあるのか。
そればかり気になって観ていたのに、
映画のラストで、受け取ったその絵葉書には
「さようなら」
の一言だけだったので、
・・・・?
「えーーーっ??なんか、さみしい!!」
というのが、一度目に観た感想。
映画だけでは何だか釈然としなかったので、
本も読んでみて、
で、もう一回映画を観て、
ちょっと理解できたような気がします。
(本は上映後、映画に森沢明夫さんが脚色を加えて出版されたもの)
冒頭、奥さんが、確かこんな感じのことを言うんです。
「季節外れの風鈴の音ほど、さみしいものはないわね。」
印象に残ったセリフだったのですが、
最後の絵葉書の「さようなら」は、
旅をして、人と触れ合って、
心を開いて、私の散骨が済んだら
前を向いて自分の人生を歩んでください
私が死んでも、あなたの人生は続くのだから。
・・・という妻のメッセージだったのかな、と。
秋になっても鳴る風鈴、
妻が亡くなって、時間が止まる夫、
そうなって欲しくなかった、ということじゃないかな。
と、一生懸命考えた映画でした。
そういえば、風鈴かけっぱなしだわ・・・。
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