下水道事業の管理者である地方自治体等を対象に全国の下水道関連企業(団体)が、最新の技術や機器を展示、紹介するとともに、一般の人や子供たちに下水道への理解と関心を持ってもらうことを目的とした「下水道展」。
展示会のメインは各企業のブースなのですが、そこは基本的に地方自治体の方々(しかも下水道局の方)を対象にされているので、素人にはすぐ理解するのが難しい場所となっています。
しかし、せっかく来たので何か一つでも学んでいきたいと思い、頭をひねってみました。
そこで浮かんだ アイデアは、「マンホール蓋」。
「マンホール蓋」を扱っている企業のブースに行けば、何か学べることもあるかもしれない、と色々な方のお力添えで、マンホール蓋を取り扱っている会社の所へ行きました。
マンホール蓋を扱っている会社は以下の3つ。
- 株式会社田中工業
- 長島鋳物株式会社
- 日之出水道機器株式会社
であります。
(マンホールマニアは要チェックでありますぞ!)
今回は田中工業さんと長島鋳物さんのブースで伺ったことをレポートしたいと思います。
長島鋳物株式会社は1945年、埼玉県川口市で創業し、現在は同県久喜市に本社を置くデザインマンホール蓋枠のメーカーであります。
ゴジラはまさしく長島鋳物さんが手掛けた製品とのこと。
江別も長島鋳物製。
ちなみにこういうタイプのマンホールは「プリントシール蓋」、略して「プリント蓋」と呼んでらっしゃるそうです。
日頃から マンホール蓋の種類名について、どう記せば良いか悩んできた私、ちょっと教えていただきました。
先述のこちらは鉄蓋の一種で、「カラー蓋」と言い、
着色していないこういうタイプは「黒蓋」と言うそうです。
鉄蓋は最初はネズミ色。
錆びないよう均一の厚さで黒く塗装します。
だから「カラー蓋」でなければ、鉄蓋は全て黒色。
街でよく見かける、こういう色の蓋も最初は黒色で、摩耗により色が取れてしまったものだそうです。
今後はこういう状態になった鉄蓋も、当ブログでは「黒蓋」と呼びたいと思います。
さて、最近、ジワジワ増えている「プリント蓋」。
このタイプの蓋は、マンホールマニアには不評とのこと。
(何を隠そう、私もその一人。)
しかし、1点ものとして作る場合は、コストがかからないので、お子さんが描いたものをマンホール蓋にするとか短期間展示するなどといった企画の際には、とても便利なのだそうです。
そういうお話を伺うと、「下水道展’23札幌」のために作られた「雪ミク」のマンホールは鉄蓋で5種類ありますが、それぞれ1点ものなので、札幌市はお金をかけてくれたことが分かり、感謝の念が湧いたのでした。
(ありがとうございます。)
続いて株式会社田中工業は、1952年、小樽市で創業したマンホール蓋メーカーで、北海道のマンホールを全て手掛けてらっしゃいます。
(北海道のマンホールマニアは、要チェック!)
当然、こちらも!
さて、小樽下水道60周年を記念して作られたこちらの蓋。
デザインが決定するまでに11回もやり直しをされたのだとか。
マンホールのデザインは通常、1回で決まることはなく、何回か作り直しをすることはよくあるそうなのですが、11回というのはそうそうなく、大変だったそうです。
しかし、小樽運河をテーマにした、このデザインは絵画としても素晴らしく、小樽の素晴らしさがよく表現されたものだと思います。
(樽が木へんに尊となっているところも要チェック!)
どちらの会社の方も私なんぞのために快く親切にお話し下さり、私、大変感激いたしました。
本当にありがとうございました。
記念にこちらのコースターまで下さり、感謝であります。
ちなみにこのマンホール蓋の柄は「毘沙門亀甲柄」と言うそうです。
着物で使われている毘沙門亀甲模様を元にしています。
田中工業さんではテトラ消波ブロックに似ていることから「テトラ柄」と呼んでらっしゃるそうです。
(模様の名前をまた一つ覚えることができました!喜)
亀のキャラクターは長島鋳物さんのイメージキャラクターで「ナガピー」で、「鉄蓋長寿命化のPR」という思いが名の由来となっています。
想像と全く違っていた「下水道展’23札幌」。
最初、冷汗をかきましたが、お話を伺えて来場して本当に良かったと思いました。
次回は日之出水道機器さんのレポートを紹介したいと思います。
当ブログへの問い合わせについて
仕事等で当ブログに連絡をしたい場合は、
下記のアドレスまでメールにて
お知らせください。
(コメント、感想用ではありません。)
obenben194@gmail.com
仕事等で当ブログに連絡をしたい場合は、
下記のアドレスまでメールにて
お知らせください。
(コメント、感想用ではありません。)
obenben194@gmail.com
<アンケート>
もし、お時間がありましたら、アンケートにご協力ください。
市町村名もご記入いただけると、大変有難いです。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
※こんな感じのアンケートです。(画像を押しても開きません。)
◎このアンケートの発端となったのは、こちらの記事です。参考までに。