登山を愛好する皆さん
ヒグマに関する四方山話ももう13回目にもなりました。
北海道では今年1年もヒグマの出没情報が数多くテレビのニュースになっていましたね。
(ヒグマのお話し②)はこちら↓↓↓
https://blog.goo.ne.jp/oborozuki89/e/f8c2c89d292cbd0e521d41556a5df78b
さて、Toshiは今年も「登山が趣味なんですか~?山はヒグマが怖くありませんか?」
という社交辞令的会話を少なくとも3回はした記憶がありますが、皆さんはどうでしょうか?
最近は酒席などで趣味の話なると決まってヒグマの話題にまで進みます。
すると登山をしない人でも関心を持って聴いてくれるので、これをすっかりと“場持ち”する話題と
学習してしまいました
でも、ついついその気になって熱心にヒグマ談義をしてしまうため、途中から相手が引いてしまう・
な~んてこともあるような・・
そんなヒグマに関する四方山話も今回はもう完結編ともいえる
「三毛別ヒグマ襲撃事件」についての話題です。
羆嵐-くまあらし- 吉村昭 著(新潮文庫)
先々週、エネーチケーのドキュメンタリー番組、ダークサイドミステリー「三毛別ヒグマ襲撃事件の謎に迫る」
-12月14日(土)午前10時24分(60分)-(今年8月1日にBSプレミアムで放映された番組の再放送)
【出演】栗山千明,関秀志,間野勉,【語り】中田譲治,【アナウンサー】片山千恵子
を観ました。
ダークサイドミステリー
-番組紹介-
雄大な山野の小さな家を魔獣が襲った、謎の事件。大正4年、開拓の夢に生きる人々、特に女性や子どもが殺さ
れ続け、死者8人。日本史上最悪の獣害と言われる「三毛別ヒグマ事件」は、事件から100年以上たっても、
今なお謎が多い。本来、人間を警戒し接触を避けるヒグマが、なぜ連日人々を襲ったのか?なぜヒグマは多数の
銃から逃げ延び、不死身ぶりを発揮したのか?人間とヒグマは共存できるのか?知られざる戦いの全貌を描く。
この事件は、日高山脈のカムイエクウチカウシ山で起こった福岡大ワンダーフォーゲル同好会ヒグマ襲撃事件
(1970年)とともに、日本史上に残る最悪の獣害と記録されているので知っている人も居るはずと思います。
しかし、登山中に起こったカムエクでの事件と違って、人里に現れたヒグマの襲撃と聞いてもピンと来ないため、
今まで小説にもなったこの事件を深く知ることはToshiもありませんでした。
北海道苫前郡苫前村三毛別六線沢
で、番組をみて、この惨劇の様子を知れば知るほどヒグマは恐ろしい。長い北海道開拓史上でいえば実例2~3数の
ごく稀な事件だったとわかってはいても、やっぱり恐ろしい。と思うと同時に、ヒグマの習性がよく分かってくる
につけ過去のこの集団的惨劇が再び繰り返されることはもう無いだろうとも思います。
番組を見終えてからも関心を持ってネットでいろいろと調べていくと「三毛別ヒグマ襲撃事件」についてかなり
の量の記述がみつかりました。中でも文明の利器ウィキペディアを覗くと、これがもうすべて網羅的に記述され
ているので、その他のサイトを覗く必要がなくなってしまいました。ほぼ完ぺき、だけど普通に関心が無い人が
読み込んでいける情報量を超えているとも思います。エネーチケーの1時間番組で得た情報の5倍以上の克明な
当時の情報がそこに書かれてありました。
ヒグマ研究の第一人者、間野勉さん[北海道環境科学研究センター自然環境部研究職員]
ウィキペディア『三毛別羆事件』
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AF%9B%E5%88%A5%E7%BE%86%E4%BA%8B%E4%BB%B6
さ、これらを読み聴きして貴重な学習をさせてもらいました。
既に知っているようでよく知らなかったヒグマの習性でさらにハッキリしたことをToshiなりに纏めてみました。
ヒグマは本来臆病で人間を恐れる動物だが、何かの要因で怖がらなくなるヒグマがあらわれる。
ヒグマが人間を怖がらなくなる要因の引き金になることは何か?
①それは食料に関すること
②それは子グマに関すること
一度、①②に関することがきっかけで人を恐れなくなったヒグマは、人を恐れなくなるばかりか人が食べるものを
狙ったり、人自体を捕食目的で襲うこともある
一度、ヒグマが人から得た食料や人そのものに対する執着は物凄く、人に近づくことでその食料を再び食べられる
、あるいは取られたら奪い返すというスイッチが入る
捕食動物としての攻撃スイッチが一度入ると本来怖がるはずの「鈴の音」「笛の音」「火」は意味をなさず、
むしろ襲う対象となる。
ヒグマは本能的に背を向けるものや逃げるものを追う
さらに攻撃スイッチの入ったヒグマは、自分より弱いと認識した動物が最後に出す“過呼吸”の瞬間を見逃さない
人間が発する悲鳴は捕食される側の動物が発する過呼吸と同じ
襲う対象の過呼吸を察すると隔壁のあるものへも突進する(民家の薄壁やテント)
ヒグマはトウキビが大好物(この味を知ると人里から離れられなくなる)
日本史上最悪のヒグマ被害…地獄の「三毛別羆事件」【マンガ動画】
https://youtu.be/ag55HuKZLBM
【解明されていない謎】
前長3mを超える巨大ヒグマが自分の体が大きすぎて冬眠用の穴を見つけられずに徘徊する事例「穴持たず」と
呼んで恐れていたようだが事実は解明されていないようだ。
死んだふりをする(動かない)というのはまだ人間のことを多少でも恐れているヒグマには有効かもしれないが、
襲撃スイッチの入ったヒグマにはどうやら無意味。ただ、皆食べられちゃったのに気絶した人間が助かっている
という事実には何か「死んだふり伝説」に関連するものがあるのか
ともあれ、
普通のヒグマは人間のことを人が思うより20倍怖いのです。