今さら?という気もしますが…
ここのところ
布の水通しと地直しについて。
が、気になってまして。
水通しや地直し、とは…
綿や麻の布地は水に通すと若干の縮みが出るものが多い。
なので、
あらかじめいったん水に通してしまうのが水通し。
さらに、
買ってきた状態での布は縦糸と横糸が完全に垂直状態で交わっているわけではなくて
少しななめに歪んでたりする。
布の端の方とか特に。
あと、ダブルガーゼとか全体的にすごい勢いでナナメってるものもあります。
そのまま裁断してしまうと、
洗った時に型崩れする原因になるので、
縦糸と横糸がきれいな格子状になるよう整えるのが地直し。
大抵は、水通しと地直しはセットでやる。
布全体を水浸しにして数十分おき、
軽く脱水し、
整えながら干して、
生乾きのところでアイロンでタテヨコ(地の目)を整えながら完全に乾かす。
というのがざっくりな工程。
わたし個人的には
洋服みたいな、サイズが重要だったり、大きくてパーツの多いものを作る時は水通しやるけど
(やらないと丈が変わっちゃったりもします…)
ポーチみたいな小さいものや、
カジュアルなバッグのように、むしろ多少型崩れしてこなれてきたのも味になるようなものに関しては
やらない場合も多いです。
で、今回。
水通ししたらどうなるのか?ここのところ気になっていた生成りの帆布について、
実際に実験してみた。
帆布を水通しした時の心配としては
・質感が変わる?
・水通しして脱水した時のしわがとれなくなる?
ということ。
特に、生成りの帆布は硬い!
厚み以上にばりんとした質感なんだけど、この厚紙みたいな質感がよさでもあると思うので
あんまりソフトになってもなあ…と思う。
トートバッグとか作るときはむしろこの頼もしく自立する硬さが必要だったりもしますし。
ネット上の何かで読んだ記事に、
全体に目が詰まるのでむしろ柔らかくはならない、と書いてあった記憶があったので
それならその方が布として安定するだろうしいいよね、と思って今回実験してみよう、という気になった次第。
手元にあるのは10号の帆布。
以前トートバッグをつくったやつです。
相当にばりんとしてます。
これの余り布で水通しチャレンジ。
30分程度水に浸した後、洗濯機で3分ほど脱水し広げてしばらく干します。
生乾き状態でとりこんで、あとはアイロンで仕上げ。
アイロン前の状態はこんな感じ。
布が硬いので大きなしわができてます。
アイロンでタテヨコ整えながら乾かした後がこちら。
ほとんど気にならないとこまできれいになりました。
地の目を整えながらアイロンしたんだけど、
どうしても布端(耳のところ)に近い場所はナナメが頑丈で直らなかった…
布地の横糸をじーっと見ると、赤いラインのとこはまっすぐ真横に向いてるのに青いラインのとこは斜めに下がってるのがわかります。
これは裁断する時に考慮することにしてここで完了。
あと、今回は余り布なので全体に量が少なく、収縮率は出しませんでした。
あくまでも質感としわ問題についての検証ということで。
左、バッグの方は水通ししてない10号帆布。右が今回水通しした布。
さてさて、問題の質感。
結果、柔らかくなった!!
写真を見てもなんとなく伝わるかも。
嫌な感じがするほど柔らかくなったわけではないんだけど、
厚紙みたいな感じは無くなり、扱いやすそうな硬さに。
これはこれでいいような気がする。
バッグにした時は自立するには充分な硬さだし、
ある程度のソフト感があると、持った時にカラダに沿うから持ちやすいし。
生地の生産メーカーによっても違うのかもしれないので一概に言えないけど、
購入時は多少のりがついてるのかもしれません。
水に浸した時なかなかしみこんでいかなかったんだよね。
逆に言えば、
水通ししないでバッグを仕立てれば、多少の撥水機能が期待できる、ということでもある。
この辺は一長一短かも。
ということで、本日の結論。
(10号帆布の場合)水通ししたら風合いは変わるけど、どっちにも良さがある。
ただ、わたしなら、
帆布のトートみたいな普段着のものは、
汚れたら普通に洗濯しちゃって、あまりにしわが気になるようなら多少アイロンかけてあげるくらいにするかな。
そのしわや型崩れも味のうちでどんどんこなれて愛着湧いてくる感じがむしろ好きです。
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