楽譜を買いに行ったら、いろんな出版社から
出ていてどれを買えばいいか迷った・・・という
話を聞きます。
ピアノの楽譜選びってとても難しいですし、おそらく
教えて下さる先生の考え方によっても、勧められる
楽譜は違うかもしれません
私はまずは、基本は原典版(「Urtext」と表紙に
書かれているもの)を買うようにしてもらっています
(楽譜には「原典版」と「解釈版」があって、作曲家が
書いたものをなるべくそのままの状態に再現したもの
が原典版。後の人が校訂を重ねたものが解釈版。)
分かりやすく言うと(かなりざっくりな説明ですが)
例えば、原典版には指使いとかスラーが書いていない
けれど、解釈版では研究者たちによる運指(指使い)
やスラーなどのアーティキュレーションが書き込んで
ある・・・といったことです。
解釈版の表記はひとつの解釈にすぎないので、
例えば‘指使い’などをそのままマネしても、人それぞれ
手の大きさが違うので、自分には当てはまらない。。。と
いうことが起きます(←ホントにざっくりな説明ですが。)
原典版を使うメリットとしては、どういう指使いをすれば
うまく弾けるか?とか、ここの表現はどうしたらいいか?
など、‘自分で考える作業(楽しみ)’があると思うんです。
(これもかなりざっくりな言い方ですが)
中には、あまり良くない解釈版もあるのも事実です・・・。
学生の頃、原典版がたまたま手に入らず、解釈版を
急きょレッスンに持って行って、先生を怒らせた経験も
あります「こんなもの捨ててしまいなさい!」って
言われたっけ
(※あ、岡山の先生ではないですよ。地元の恩師も
ブログ見ていらっしゃるようなので・・・・念のため。)
余裕があれば、いろんな版を買って比べてみるのも、
様々な発見があって楽しいですよ以前のブログにも
同じような内容書いたかもしれませんねぇ。
今年はリストyearなので、リストの作品(Trois etudes
de concert S.144 / 3つの演奏会用練習曲)を練習
しているのですが、3種類の楽譜を持っています。リスト
と言えば通常、ブタペスト版でしょうか。
ちょっと前まで、ペータース版(写真:上)で練習していた
のですが、私にとってはまったく単純な理由なんですが、
ブタペスト版(写真:下)の方が見やすくて。。。
いまはブタペスト版を使っています
(ぱっと見はそんな大差ないですけどネ。)
楽譜売り場に行って、新しいスコアが出ていないか
を見つけるのも楽しい作業ですよ
一番大事なのは、弾けるようになることですけどねっ。
楽譜を買うだけで安心してはダメですね
それではまた