アイスクリーム

これから夏にかけて美味しくなる食べ物といったら、
なんといってもアイスクリームだろう。
いやいや、それどころか、暑さ寒さに関係なく、
３１やハーゲンダッツを見かけると
誘蛾灯に吸い寄せられる虫のように
ふらふらと吸い寄せられてしまうのは私だけ？

で、カップを受け取って思う。
そーいえばこの無色透明の、何とも味気ないプラスチックのスプーン、
昔は木製だったなぁ。

昔、駄菓子屋で買うアイスクリーム(正確にはラクトアイスや氷菓)は
木の”さじ”で食べたものだ。(または”しゃじ”)
まるっきり一枚の板で凹みも何にもなく、
無造作にミシン目でつながった紙に放り込まれていて、
それをちぎって使う...
ほんと、”さじ”って言い方がピッタリで、
”スプーン”って呼ぶには違和感があったな。

んでもって、あんまり質のいい木で作ってあるわけじゃないから
結構香りが強くて、意地汚くいつまでもさじを舐めてると
木の味しかしなかったな。
ガジガジ噛んじゃう子もいたっけ。


駄菓子屋って、その場の欲求のまま、その場で買って、
その場で食べるっていう、美味しさがあったな。
食べたい気持ちと食べる行為が限りなく近いから
満足度が非常に高いわけだ。
究極のＪＩＴ(Just In Time)かもしれない。
さらに、経営者兼従業員(ばあさん)がＣＳを最大の喜びとして
商売を行っているから、リピーターの多いこと(笑。
しかも、その場で消費されるから、包装も全く要らない。
なんてエコロジーなんだろう。
　
この駄菓子屋商売には、トヨタ式も到底及ばないなあ。
危うし、トヨタ！！