ちょっと前に母から「あんた某港町に良く遊びに行くようだけど、
あそこに美味しい干物屋さんがあるっていうじゃない?」って聞かれた。
すぐにピンと来たので「ああ、確かにあそこの干物は美味いね。ウチもよく買うよ、オススメ」と教えた。
で、次に顔を合わせたときにこんなことを言われた。
「あの店に行ってみたんだけどさ、美味しかったけど、高いんだねぇ。」
そんな馬鹿な?
干物はどれも身がたっぷりで焼くとふっくら、
あれがあの値段で買えるなんて、他所の観光地じゃ考えられないほどお買い得だと思うんだけど・・・
そのあとの言葉で顎が外れるかと思った。
「だって、ホッケの開きが250円とかでしょ、スーパーなら3枚400~500円でしょ。」
:
おいおい、なにと比べてんだよ?(ー-;
スーパーの小さくてペラペラのホッケとあの大ぶり肉厚のホッケを比べるなよ。
寿司屋でマグロ1貫500円と言われて、「回転寿司なら2貫で100円よ。」って言ってるようなものでしょう。
まあ、ケチな老人の取るに足らない戯言なのであるが、ふと考えた。
日本がデフレから抜け出せないのって、こういう頓珍漢なコスト感覚の蔓延なのだろうなぁ、と。
観光地の上物とスーパーの廉価物を比べてしまう。
そしてそれを恥ずかしげもなく廉価物と同じ価格帯であるべきだと要求する。
言われた方は『お客様は神様』感覚で努力してしまう。
もちろん、買い物は安いに越したことはないのだけれど、
物には限度というのがあると思うのですよ。
たとえば、最近のお菓子とか加工食品。
原材料や人件費はどんどん上がっているのに、販売価格を据え置こうとする。
機械化したり生産効率を上げたりしてなんとかコストを抑える、
それでも間に合わないようになると、内容量を減らしたり、型を小さくしたりする。
ポテチなんてびっくりするぐらい量が減ってるし、ウィンナーソーセージも細くて短くなった。
クッキーも1枚が二回りは小さくなった。
こんなの普通にやっているの、日本だけじゃないかなぁ?
米国でポテチの容量を80%に減らしたら、きっと売れなくなるんじゃないかな(笑
日本の場合、消費者も消費者で逆に「うん、ヘルシーで良いかも」とか思ってるかもしれない。
安いのは良いことだし、お金は大切だけど、そこそこお金持っている人まで無理してお金を使わないと
使うことが悪いように体に染み込んでしまう。
ウチの母が典型だが、せっかくの使う機会を自らつぶしてしまう。
せっかく美味しい干物が食べられたかもしれないのにね。
なんかまとまらないけど、
デフレ脱却は気から。そんなことをふと思ったのでした。
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