『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

観客2人の発表会

2020年08月03日 | 中学生と育つ


こんなご時世ですが、
中2の子どもの、ピアノ発表会がありました。

コロナ感染者が増えてきた事を鑑み、
先生も迷いに迷われた結果、
「家族単位でやります」との決断でした。

誰とも責任を分け合えないし、
大変な決断だったと思います。
こんな形ではありましたが、とにかく、
予定通り(では決してないけど)行われました。
ココ→そんな方法があるなんて!

客席に数百人も入る、
残響のやわらかい、落ち着いたホール。
楽屋からステージに向かう通路や入口の壁には、
いろんなアーティストの落書きやサインが満載。

そんな素敵なホールで子どもが演奏して、
観客は家族だけなんて、
贅沢すぎるし…寂しすぎる。

子どもも私も、
テンションを上げられないまま当日を迎えましたが、
楽屋ですれ違った他の出演者が、
きちんとステージ用のドレスを着て準備を整えているのを見て、
やっと、スイッチが入りました。

リハの後、自分の番が来て、
曲紹介のアナウンスをしてもらいます。
椅子の高さを調整してくださる方もいます。
例年通りです。

でも、今年は、
演奏者ごとに客席も入れ替え。
前もって伝えておいた家族だけが入れる方式。

親2人はビデオやカメラを持って撮影しているので、
演奏の始まりと終わりの拍手は先生とスタッフさんだけ。
せめて、の思いか、たくさん拍手してくださる。
拍手の残響が、子どもへのエールと共にホール全体に広がる。

ウチの子どもは、いつも通りリラックスして弾き、
リハが史上最高にいいデキで、
本番も、一瞬の綱渡りをうまく持ち直し、
全体に、伸び伸びしたいい演奏でした。

舞台からハケた後で「相変わらず本番に強いね」と言うと
「緊張する要素がどこにもない(^^)」って。
うらやましい性格~。
部活の試合の方が他の人にも影響するから
プレッシャーなんだそうです。

ステージ終わりに、先生からちっちゃいお土産を渡され、
帰って開けてみたら、今日の日付け入りの雑貨。
どうなるかわからないのに、
ちゃんと用意してくださってたんだなぁ。

まだ床に足もつかない小さな子どもから、
自作の曲を華麗に弾き放つ音大生(かな?)まで、
それぞれに一所懸命練習してきたことを、
予定どおり発表させてあげたい。
そんな思いが随所に見えた発表会。

他の人の演奏が聴けなかったのは残念ですが、
こうやって、一人の先生の思いと覚悟で、
子どもが芸術と親しむ場面がひとつ
ギリギリの水際で守られました。

ありがとうございました。


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