数年前に流行った痴呆のおかあさんと息子の
『ペコロスの母に会いに行く』。
遅ればせながら読んでみたら、
せつない~~~。
漫画とエッセイと詩が、
一冊にギュッと詰まってて、
絵で伝えたり、言葉で伝えたり。
その「クレーン・ハーバー 折り鶴の湊」っていう
詩を半分ほど入れたたエッセイに、
「出ん出られんけん 出ん出られんて誰が言うた…」
っていうフレーズが出てきた。
ん?これって、どこかで???
ああっ、幼い頃に子どもが好きだった
「日本語であそぼ」でもやってた童謡の、
あのデラデラ言ってた歌!!
「竜の歌じゃなかったの??」と
気になって歌詞を調べてみた。
歌詞:
でんでらりゅうば でてくるばってん
でんでられんけん でーてこんけん
こんこられんけん こられられんけん
こーんこん こーんこん
でんでられんけん でーてこんけん
こんこられんけん こられられんけん
こーんこん こーんこん
意味:
出て行けるなら、出て行くけれど
出られないので、行けないので
そちらに行けないので、行けないので
行きません、行きません
(九州弁では「来る」を「行く」の意味でも用いる。)
だそうです。
これ、こんな歌だったのね。
『ペコロスの~』では、
包丁を振り回す父から逃げて、
幼い子どもを2人連れて波止場に立つ母の詩として
この1フレーズが出て来てた。
出て行けるなら行きたいけど…。
え、楽しい歌じゃないの??
他にも、これ、
いろんなシーンを連想してしまうわ。
学校に行って勉強したいし、
外で友達と一緒に遊びたいのに、
弟妹の子守りをしなきゃいけないから、
自分だけ学校にも遊びに行けずお留守番の少女。
行けるものなら行きたいけれど、
行けないから、行きません。…行きません。
町に出たいけど、長男だから家を継ぎます。
夢もあったけど、欲もあったけど、
大人になる時にフタをしました。
行けるものなら行きたいけど、
行けないから、行きません。
家の都合で嫁に来て、夫は外で遊んで来る。
置いて行かれる私は仕事が大変で化粧もできない。
出て行けるものなら行きたいけど、
行けないから、行きません。
竜がデラデラととぐろを巻いてる
デラックスな歌かと思ってたけど、
ビックリするほど違ってた。
今みたいに世界が狭くなかった時代の歌。
「ナントカくんち」が派手なら派手なほど、
祭りのパワーが、祭りの後の切なさを連れて来そう。
本日のフォルメン 42/100
昨日のレムニスカートをくるんでみた。
「くるん」が奇数か偶数かによって、
法則がどう違うか、確かめてみてーー!
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