親になってからシュタイナーを学んだ中で、
何が一番役立っているかというと、
「子どもには育つ順番がある」っていうことかな。
7歳までは、カラダを育てること。
手足をたくさん動かして遊ぶこと。
「やりたい!」という意志を大切に育ててあげること。
「危ないからダメ」とか言わないで、
「見ててあげるからやってごらん」って応援する。
そこから14歳までは、ココロを育てること。
いろんな人と関わって、また、いろんな物語に触れて、
泣いたり笑ったり怒ったりして感情を豊かに育ててあげること。
「泣いちゃダメ!」とか言わないで、「悲しいね」って寄り添う。
そして我が子はそろそろその次の段階。
14歳から、やっとアタマを育てる時期。
テレビやネットでニュースに触れて
社会の正しくない事を「なんでそーなるの?」と考えてみる。
「じゃあ、自分たちに何ができるかな?」って一緒に考えてみる。
そんな感じで、必要な時期に必要な接し方を意識していると、
子どもに無理させず、その分大人も無理せず、
「そういう時期だもんね」って暖かく成長を見守る余裕ができます。
そして、13年間子どもを育ててきて
一番実感していることは、
「大人が変わると子どもが変わる」ということ。
子どもが小さければ小さいほど、
自分が焦っていたり、不安を持っていたりすると、
そのまま子どもに焦りや不安が乗り移ってしまいます。
その時は気づかなかったんだけど、
今振り返れば、自分が学校を受け入れたら、
子どもも安心して学校で楽しむようになったし、
夫婦がお互いを受け入れたら、
言いたいこと満載の反抗期でも、
それなりに両親を受け入れているようです。
大人が変わると子どもが変わる。
子どもが変わると未来が変わる。
未来が変わると社会が変わる。
自分の子どもに限らず、
身の回りの子どもでも一緒。
たまたま出会って言葉を交わした大人の一言が、
深く印象に残っている、なんてことがあるもの。
子どもと接する大人が、真面目に生きていたら、
長い目で見れば、それが一番社会を変える力になる。
そう思っています。
もちろん、日常的に子どもと接する機会がない人でも、
その人が真面目に生きていることが、
巡り巡って、周りの人にいろんな影響を及ぼして、
その未来の一隅が明るくなっていくと思います。
戦争で、無念の死を遂げた人なんかは、
75年間、今を照らし続けているもの。
「あんな風に命が軽くなってしまうなら、
戦いで解決しなくていい方法を探ろう」って思うもの。
いや、1953年制作の、白黒の「ひめゆりの塔」を見たら、
なんか、たまらんかったのよ。
映画の残り3分ほどのシーンがショックでね。
ものすごい困難と、生死のギリギリをかいくぐって、
文字どおり命からがら生き延びた何名かの少女たちが、
壕から海に出たところを狙い撃ちされて全員パタパタ死ぬ。
それを、特段盛り上げもせず、淡々と描写して、
そのまま映画が終わる。
なんか、ものすごいリアルでさ。
実際も、そういう感じなんだろうな、って。
日本が戦いをやめた日、
年に一度、この世に帰ってくるというご先祖様の魂や、
ご先祖様になれなかった少女たちの魂と、
生きている私たちの魂が、共に平和な未来を願う日。
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