今が一番忙しいとき、浮かぶ瀬がないということばがあるが、見事にその言葉通り浮かぶ瀬がない。仕事の海に埋もれて、時間があっという間に過ぎていく。
仕事が出来る人であればいいのだが、慣れていないので思うように進まないのだ。書類と格闘している。度重なるいろんな℡や来客でちょっと中断すれば、もとの仕事体勢にもどるまで、時間がかかり、いらいらして、いっそうのことはかどらない。
体中に力が入り、やや見にくくなった字面を追いつつ筆圧の強い文字で書き連ねていく。だから、姿勢もまるこまり、こおばって、忙しい、奮闘しているというオーラがはた目にも、あふれていたのであろう。同僚の人が、私のそばを通り抜けるついでに、頑張ってるね忙しそうねと私の肩をもみもみしてくれた。
その刹那、電波が体中駆け抜けて、身体が溶けた。リラックス。緩和タイムが訪れた。緊張と緩和のバランスがとれました。ありがとうね。また頑張れる。私も誰かにそっと、そんなふうに優しさプレゼントできるかな。
疲れたときは、想い出の一こまに思いを馳せよう。