みどりきみどり空色

草花とそれにまつわるetc.

森(山)の中で孫森→守

2009-09-25 21:48:39 | Weblog
森の中で孫守
孫の母の了解のもと、孫を連れて森(山)へ行く。

虫に刺されたら大変と、半袖の上から
若かりし頃、子のために、手作りしたスモックを取り出してきて、
ちょっとかび臭くないかな?
それを着せ、山へ連れて行った。

紫外線がふりそそぐし、すずめばちも飛んでたり、蛇とかもはい出てくるかも?
なんかあったら、大変だと私の方が緊張している。

でも、今日はいい天気、いい眺め。
孫はこんな高い山、初めてだ。

登山口から20分ほどの明るい登山道を

何回か行ったり来たりと、
駐車場のあたりの登山口峠を

ウロチョロしていた。
はじめて海に行った子が浅瀬で遊ぶみたいに
登山口でひとときを過ごす。
アイはいっしょに持ってきた
黄色のシンデレラ姫水筒から、
ちょっとづつ、お茶をフタに注いでは、飲んでいる。

喉が渇いたから飲むというよりは、
お気に入りの水筒を使うことが楽しくて仕方がないのだ。
しょっちゅう立ち止まり、
クリクリふたを開けて
パチッと栓を開け、お茶を注いでいる。
そんなに飲んでいると、
あっという間にお茶、なくなっちゃうぞ。


 お天気の日曜日ですもの。何度か登山客に出会う。
「あのね、登山道で誰かにあったらこんにちはとあいさつするんだよ。」

だけど、見慣れぬ人に声かけるのはまだ、ちょっと恥ずかしそうだ。
過ぎた後で小さくつぶやいている。「ちゃんと出来て良かったね。」と、麦わら帽子の上からなでなで。

お昼には敷物をひいて、お弁当だ。BABAのおむすびをぱくぱく食べてくれる。BABAは嬉しいぞ。
お腹がふくれるとまた、まわりをうろうろ。

オオバショリマ、ホソバナライシダ、ミヤマイタチ、ハクモウイノデなど、
亜高山帯の羊歯が豊富でした。
BABAは駐車場脇のブナの樹より
たくさん落ちているブナの実も見つけてホッとする。

峠まで、スーパーカブでえんえんとやって来た
長浜市の日焼けしたお兄さん、
肩の痛みは取れましたか?

こんな高い峠まで自転車でやって来た若者達、
CO2削減えらいなあ。

田舎の山は結構賑わっておりました。

なんとか、山で、おりこうさんだったアイは、
下山後、食べたソフトクリームにゴキゲンだったが、

BABAがどうもスプーンで取りすぎたらしい。
手も付けられないほど泣きわめいた。

絶滅危惧種Ⅱ(福井県)イワヤシダ

2009-09-22 22:52:44 | Weblog
植物仲間が集まった。
行き先は河野町の山奥、川沿いの林道をひたすら走っていく。
しだいに杉林が両側に鬱蒼と迫ってくる。

本当に、福井県いろんな所に林道のアスファルトが整備されている。

行けるところまでいこうと、
伸張し倒れかかったアカソやヤブマオなどに時々阻まれながら、突き進んでいく。

おんとし○○歳のY嬢は果敢だ。
手頃な場所で着地。さあ、ゴミ袋持って、杉林に突入。
倒木あり、背丈以上に生い茂る草あり、蜘蛛の巣あり、何がどうなっているか分からないところに足を踏み入れていくジャングル体験。

蛇だって、蜂だって、ダニだっているだろう。今思い出しても、ちょっと粟立つ。しかし、羊歯の大好きな住み処だ。

今勢力をふるっていたのは、オニヒカゲワラビ。
私より背が高くて、悔しい。大手をふるってグイグイ広がっている。
葉柄下の黒い鱗片が特徴。杉林大好きのイノデも、ところどころに、手を挙げていいる。Y嬢を呼んで、名前を聞く。
モジャモジャ鱗片身にまとい、スマートなイノデモドキが多かった。

鱗片が半透明のキヨスミヒメワラビなども見つかる。
お昼は林道に戻り、倒木などに腰をかけ、車座となって、ワイワイガヤガヤ。

採取したシダ類は標本を作るため
新聞紙に挟み込み仮押さえしておく。

そろそろ帰り支度。

みんな一旦、車に乗り込み、
ゆっくり車を走らせ、少し先で停車。

私は歩いて追いかけながら、林道沿いの崖を物色。

崖もまた、羊歯が好きなところだ。

エッ!?イワガネゼンマイ、
アレッ、イワガネソウ?えっ違う。

見たことないのがあるぞ。先に行ったY嬢を呼びに行く。
「変なのあるよ~。」大声で叫びつつ。
「どれ、どれ、」引き返してきたY嬢。
あらーこれ、イワヤシダやね。

県の絶滅危惧種Ⅱ類のイワヤシダだとか。
大発見。わき上がる喜びに興奮状態。
ちょっと打ち震えてしまった。
みんなもやってきて初めて見るイワヤシダに感嘆の声。

帰ってから調べた図鑑には、
全てにイワヤシダの胞子はソーセージ状と書いてあった。


中々出会えないとも書いてあった。
感動さめやらぬ私は、
なんと、植物講座のA先生にまで、携帯かけて報告してしまった。

こんな事があると、
なんだか、羊歯の底なし沼にズブズブと片足がすこしづつ、
のめり込んで行くみたい。

龍双滝のかたわらのイワタバコ

2009-09-09 21:48:28 | Weblog
 夏休みも終盤にさしかかった頃、
福井県が誇る?日本100名滝の一つに選ばれた龍双ヶ滝に出かけた。


 
 滝を目前にして車を止め、降りようとした時、
小型虻の集団が四方八方から猛然と突進してくるように取り囲まれてしまった。
 
 大あわてで車に逃げ込んだが、素早くいっしょに何匹も乗り込み、追い出すのにおおわらわだった。
 刺されるとひどく腫れていつまでも痛みが残る。
 
 牛のしっぽがあったら振り回して追い払うののだが、一人わあわあ騒いで、
そこらにある物つかんで叩きまくり、なんとフロントガラスにはりつけに
 してしまった。
 
 なんとか、さされずにホッと一安心したのだけれど・・・
                   人間の方がよほど残虐だ。
 
 滝は連日、雨がちだったせいか水量も豊富で、間近で見える滝は中々見応えがあり、観光客も途切れない。三脚をしつらえ、姿をとどめようと根気よくファインダーをのぞいている人もいる。


 
 滝からの爽やかなミストシャワーを膚に浴びつつ、
私たちが探していたものは?と、
 
 滝を通り越して、きょろきょろ視線を四方に散らす。
 
 「あった!」イワタバコ。とうとう出会えたね。


 
 葉っぱは、頭巾山へ行った帰りの滝で見たけれども、花は初めてだ。
 イワタバコの花々は手の届くところにありそうで、
 届かず、眼下は奈落の岩肌に根を張っている。


 
 花々のめっきり少なくなった山間の一隅をつつましやかに照らしつつ。
 きみどりの葉っぱも滝のしぶきを浴びて、つややかで、瑞々しい。
     私たちは、この可憐な花にくぎづけなんだけど、
  通り過ぎる人たちは目もくれない。


 
 声かけて伝えるが、胡散くさそうに横目で見るだけ。
     龍双ヶ滝来て滝見ない私たちの方が変かもね。