UENOUTAのお絵描きとかブログ

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転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路へご招待 11

2024-06-26 23:52:16 | 日記
「むむ……やるね」
 
 私は拮抗する互いのビームを見てそうつぶやく。まあそこには余裕って奴があるわけだけど、やっぱり世界の外には今のG-01にも及びうる存在ってのはいるものだ。寧ろ『世界』という内側の方が安心できるというか……そんな感じはあると私は思ってる。もしかしたらめっちゃ発展して成熟した世界なら、それこそG-01と同等以上の存在を生み出したり、成長したりしてる存在がいるのかもしれないが……きっとそんな世界というのはほんの一握りだと思うんだ。
 だからこれは貴重だろう。こんな風にG-01と拮抗できる存在ってさ。手が震えちゃうよ。だってこの前までの世界はやっぱりどこまでも焦りって奴は私的にはなかった。
 あの世界がどうなるのか……救えるのか? という焦りはあったけど、私たちがどうにかなる……という焦り自体はなかった。だってやっぱり力が隔絶してたからだ。
 勇者たちには現地の人達もなんとか届きそうなくらいだったけど、私には……G-01にはなにが起きても世界内だけでは届きうることがないってわかってたからだ。
 普通よりも違った砂獣は流石に苦戦したけど……あれくらいだったしね。それに今や、何体もの鬼のエネルギーを吸収してサンクチュアリを得たG-01は今やあの時の比ではない。アップグレードだって繰り返してるしね。
 
 だから初期よりもずっと強くなってるのに、この目玉はそれに拮抗してるんだから、かなりやばい奴ではある。まだ余裕があるとはいっても、奴らには大量の仲間というか兵がいる。
 だから数の上では不利だからね。それを覆すためにも、G-01の圧倒的な力って奴を見せつけた方が良いのかもしれない。別に私達だって、こいつらを皆殺しにしたいわけじゃない。
 ただなんだかわからないうちに襲われてるから、反撃してるだけだ。そもそもがこいつらが全滅するまで戦うなんてどのくらいかかるかもわかんないし、こいつらにどれだけの切り札があるのかもわかんない。
 
 本当なら今すぐに戦いなんてやめたいくらいだ。でもその方法は……
 
「私が一番簡単に思い浮かぶ方法は……これしかないんだよね」
 
 それこそ圧倒的力を示す事……だ。この一番大きな目玉を倒すことで力をしめして、他の小さい奴らの指揮系統を崩壊させて解散させる。出来るかはわからないが、組織的なのは確認してる。
 現在進行形でね。でもだからこそ、上から下への命令ってとても重要なんだ。そう思う。そんな彼らから上を取り払えばどうなるのか……組織的だからこそ、上からの命令が無くなったら自身の行動を決められない状態になるかもしれない。
 それを狙ってるわけだ。まあけどその思惑は既に拮抗してることで難しくなってるけど。さらに……
 
「なっ!? ずるい!!」
 
 なんと周囲の小さい奴らが向こうのビームに加勢してきて、勢いを取り戻しつつある。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路へご招待 10

2024-06-26 10:18:28 | 日記
 G-01でロックオンの表示が出る。さっきまでの実弾とは違って、今はこの銃に膨大なエネルギーが注ぎ込まれてた。何か特別な接続が必要……とかそんなのは一切ない。さっきまでと見た目は何一つ変わってない。ただカートリッジはこれをやるときに自動的に外れてる。
 だから中に残ってた弾丸は無駄になったといっていい。けどそれはしょうがない。それに今のG-01のエネルギーなら、そのくらいは別に関係ないくらいだ。
 今はあの弾丸に費やしたエネルギーの軽く百倍は込めてるからね。あんまり込めすぎると銃事態に深刻なダメージが出てしまう。だからあくまでも充填するエネルギーは60%くらい。
 でもそれでも十分だ。60%の充填率はそこそこ余裕あるじゃん……と感想を言う人もいるだろう。けどそうじゃない。だってG-01のエネルギーというのは見た目に反して膨大である。そもそもがそれを受け止めるだけの性能がこの銃にはまだまだ備わってない。だからこそ充填率がこれくらいなのだ。
 きっともっとアップグレードを重ねていけば、100%までエネルギーを込めることができるようになるかもしれない。まあけどその時はきっと今よりももっとG-01は強く強化されてるだろうから、エネルギーだって増えてるはずだ。なら今の100%は未来の100%ではない可能性がある。
 てかその可能性の方が大きいだろう。
 
「まったく……とんでもないよね」
 
 そんななんでもないように言いながら、私は引き金を引いた。いや、引き金を引いたのはG-01だけどね。私はそう指示をしただけだ。充填されたエネルギーが鋭く銃身から発射される。それはその銃身から放たれたと言われても信じられないくらいに大きな光だった。
 その進路上にいた目玉たちを一斉に薙ぎ払いながら、突き進む。けど……だ。なんと目玉は反撃してきた。
 一番巨大な目玉が赤くなった。その眼球に血管の様なのか浮かび。そして瞼の様な役目をしてた機械の部分が花びらのように限界まで開く。そしてその内側……それがなんかキラキラしてる。
 
 目玉は眼球の先端から赤いビームを放つ。さっきまではそんな赤い目玉じゃなかった。もっと大人しくて綺麗な青い感じだった。けど流石にすました目ではG-01の攻撃を打ち払うことは出来ないと判断したんだろう。
 
 G-01の放った光線と、目玉のビームがぶつかり合う。