UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力に目覚めた件 477P

2024-06-24 20:01:48 | 日記
「かはっ――」
 
 アンゴラ氏の一撃によって、悪魔のような女性にいいのがもろに入ったみたいだ。それはきっと油断があったんだろう。悪魔のような女性だってアンゴラ氏の『力』は警戒してたはずだ。
 でもきっとアンゴラ氏が動けるなんて思ってなかったんだろう。けどそれも仕方ないだろう。なにせ一度は尻餅ついて怯えてたのだ。そんな相手がいきなりいい動きをする……なんて思えないだろう。
 まさか、このための布石だっだ? いや、そんな事はないだろう。アンゴラ氏は確実にちょっと前はおびえてた。あれが演技な訳はないだろう。きっと今は、それこそ世間でいうところの覚悟が決まった……という状態なんだろう手。腹を決めたといってもいい。
 そして今のアンゴラ氏はその感覚を研ぎ澄ませてる。『好き』な力をこれまでで一番引き出してる状態だ。だからこそ、きっと彼は何かをしたんだろう。
 
 いいものをもらって白眼を向いた悪魔のような女性。このまま意識を刈り取れば、勝負はつくかもしれない。けどアンゴラ氏はあくまでも油断はしないつもりだ。
 
「くっ……」
 
 苦痛にゆがむ表情……アンゴラ氏は別に攻撃を受けたわけじゃない。でも、その体に痛みが走ったように空中でぎこちなくなる。でもそれでもここだと気持ちを奮い立たせる。
 彼のさらされてる部分の肌が何やら淡く光ってた。
 
「うおおおおおおおおおおおおおおお!」
「はあああああああああああああ!!」
 
 いつの間にか来てた桶狭間忠国も同時にその拳を向けてた。アンゴラ氏は上から下へ、桶狭間忠国は下から上へと二人で挟み込むような状況。意識を失いかけてる悪魔のような女性にそれを防ぐことも回避することもできない。
 
 そのはずだった。けど結果は二人は弾き飛ばされてた。何が起きたのかわかってない二人。桶狭間忠国は上手く受け身をとって素早く立ち上がる。それに対して、アンゴラ氏は転がっていき、それでも立ち上がろうとするが半ばまで立ってその膝が崩れた。
 
「くっ……動け……動かせえええ!!」
 
 再び彼の肌に光がともる。それを見て、猩々坊主がこういった。
 
「アンゴラ氏は力を使って自身の体を限界まで開放しておるのではないか?」
「それって力で無理やり体の限界以上の力を引き出してるってことですか?」
「おそらくは」
 
 野々野小頭の言葉に猩々坊主はそういった。そんな無茶な……と皆は思うが、それに反論はできない。だって、今まさにアンゴラ氏は今までにないくらいに素早く動き、そして悪魔とも桶狭間忠国とも対等に動けてるんだ。
 付き合いがそれなりにあるチャド氏やミカン氏、それに猩々坊主は知ってる。アンゴラ氏は決して肉体派ではないと。力を覚醒させてようやくその体を鍛えだしたくらいだ。
 だからいきなりあんな動きを出来るわけがない。けど現実にアンゴラ氏はそれをやってのけてる。そしてその可能性があるとするならば、彼の持つ力。それしかないと思ってる。
 
「おい、なんだあれは?」
「あれ、カメラに映ってるか? 幻覚……じゃないよな?」
「ああ、映ってる……みえてるよちゃんと」
 
 チャド氏の言葉に大川左之助と東海道馬脚が反応する。けどその場の全員同じ気持ちではあった。
 
(あれはなんだ?)
 
 っていうね。だって悪魔のような女性から何かが出てる。黒い靄のようなそれは彼女の体から湧き出るように出て、角と翼のような部位を形どってるように見えた。それに動き出してる桶狭間忠国やアンゴラ氏の動きにあれが反応してる。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)盤上の迷宮航路へご招待 9

2024-06-24 19:53:38 | 日記
「くっやられた!」
 
 どうやらこいつは自身のゲソを仲間へと託してたみたいだ。まあゲソというか先端だけだけど。そこにきっとポニ子を収納してるんだろう。確かにこいつの目玉の部分に入ってたら嫌だな……とかは思ってたよ? でもまさかそんなところに……だってゲソの先端部分ってこいつらのメイン火力なんですけど。そんなところに……
 
「いやまさか……」
 
 私は今視界に映ってる敵をまとめてG-01でスキャンした。するとなるほどど……とおもった。やつらがほぼ同じような見た目してるから勘違いしちゃったよ。そうだ……そもそも奴らはとても組織的に運用されてる。つまりは攻撃を請け負う部隊、遊撃を請け負う部隊、そして補給を請け負う部隊と別れてておかしくない。
 そしてそれならそれに対応するように自身の装備が変わってたとしてもおかしくない。だって補給部隊が攻撃部隊よりも強力な武器を持ってたらおかしい。
 そして事実、奴らはちゃんと見ないとわからないが、その役割を忠実に果たしながら行動をしてる。やっぱり私達……向こう側からしたら敵側には攻撃をする部隊が矢面に立つ。つまりは私たちからはそいつらばっかりを見ることになる。だって攻撃をしてくるんだ。
 そいつらから目を離す……なんてできるわけはない。だからどいつもこいつも攻撃をしてきてる……と思ってしまう。だって同じ見た目をしてるんだからね。でもそうじゃない。奴らは同じような見た目だけど、とても組織的に運用されてる。
 それは攻め込む前の布陣でわかってたことだ。もっとちゃんとスキャンしておくべきだったと後悔する。
 
「もうG-01!」
 
 私はそんな風にG-01に文句を言うが……もちろんG-01から返答はない。AIであるアイが中にいたら「あなたのせいでしょう」とかえすだろうけどね。けどそれはそうなんだよね。この怒りはただの八つ当たりである。
 だってきっと、最初のスキャンでG-01はこの情報だって表示してたと思う。ただそこまで見てなかったのは私だ。これだよね。いくら道具が優秀でも、それを使う人……まあつまりは私だが……がその優秀な道具の力を引き出せないとこういうことが起こってしまうといういい例だ。
 
「これは早急にどうにかしないと……」
 
 でも解決策があるだろうか? なかなかに難しい問題だ。だって私は機械じゃない。人……でもないが私はどうしてもミスを犯してしまう生命体なんだよね。
 だから完璧なんて無理なんだ。それはきっといくら脳を拡張してもそうだと思う。ならばどうするか……やっぱりアイの様な補助AIが必要なのか? でもだからってアイを戻すなんてのは論外だ。
 とりあえず今は、私は自分のミスをカバーするために動く。どうやらポニ子を含んだ先端は巨大な眼球の元へと運ばれてるようだ。ならばいっそ、その運び込む先をなくせば? 私はG-01のエネルギーを高めつつ、照準を一番デカい眼球に合わせる。