■ 鹿は森をどう変えるのだろう?
週末で行った山では鹿さんに会いました。
鹿は山梨北部の北杜市に特に多いそうです。確かに別荘地の公道を走っていても鹿に会いましたし、地獄谷でも群れに会いました。鹿の食害はこのようにひどい状態であるのを実際にも目にしました。
鹿がこんな風に樹皮をはんでしまってはこの木々はどうなるのでしょう…?
立ち枯れ?
巻き枯らし間伐も樹皮をはぎますが、立ち枯れ状態になるには2年ほど掛かる。
2年ほど定点観察をすれば、鹿がどう森を変えたのか分かるのかもしれませんね。
■ 森と象牙の塔
今読んでいる『植えない森』では、日本の森林行政のお粗末さが目に付きます。
うーん、でも、日本って8割が森の国。日本人の森との共生の歴史は長いはず。
先人の知恵はどこで失われたんでしょう…?
私はいつも基礎的な知識がないとと考えるたちなのでこの分野、森林生態学の基礎的な教科書があるのだろうかとちょっとググってみたら、林学を語り合っているサイトに当たりました。
面白かったのでちょっとまとめてみました。
《林学とは》
・結果を出すのにも時間が掛かる学問
・そのため、他分野の後手を踏む
・「他分野ですでに常識になっていることが樹木についても当てはまった」という結果が非常に多くなる
・学生は”生き物”よりも”数字”を眺めている
・生物と化学が重要
・物理と数学ができる人は多いが、「生き物」そのものを見ていないという矛盾を抱えている
・林学は他分野や近縁領域との知識交換の機会が少ない
・組織培養系や遺伝子導入の技術が農学ではかなり発達しているが林学は発達していない
・果樹と林学は、木本植物を扱うという点では似ているが、まるっきり方向性が違う
・卒業後は、森林保護系統の公務員技官職が多い
・世間とはかけ離れたところ
・林業職はマイナーでかつ異動もその職種の中だけ
・超ムラ社会
・出世もない
・採用数も超少ない
・スーパースター: 植物生態学者の宮脇昭氏
・最大の汚点: 緑のオーナー制度(分収造林) 国による詐欺まがい事件として訴訟も
・大学:象牙の塔にこもって自己流研究を趣味の世界でやりたい
・林業経済に助成金、補助金を出しても国民のためにならない
・林業経済の講座がある大学自体が少なくなった
まとめると、生物より数字に強い理系&世事に遠く古く狭い世界。
なんだ~ 大学でハイキングが出来ていいな~という分野ではないんですね(笑)
ナショナルジオグラフィックに出てくるインディジョーンズ帽子を被った学者さんをイメージしていました(^^;)
閉塞的環境は、負け組といわないまでも、漂う雰囲気は停滞。学生に提供されるのは、冷め切った食事みたいです。
宮脇昭氏の著作を検索すると最初にヒットするのは、『木を植えよ!』でした。こりゃまたがちんこ勝負ですね。
ただ好意的なレビューが多いので、一般人にも賛同できる内容であるのが分かります。(ま、今読んでいるのは『植えない』話ですが)私も読んでみようと思いました。一方を聞いて沙汰するのはよくない。
(ただ元が狭い世界)→(1人のスーパースターが出ると、その人の意見が業界全体を代表するかのように外からは見えてしまう)ってことは想像できます。
緑のオーナー制度は行政の失敗事例のようですね。机上の空論だったのでしょう。そもそも林業を
経済的に成り立たせる話は、林業家ではなくて、経済学やビジネス専攻の人が考えるべきことかもしれません。
世間的に見れば、一体なんで日本の森はこんなことになっちゃったのかな、と思いますが、
大学の様子を知るだけで、そこはかとなく納得感がある…。
むしろ、なんか気の毒でさえあります。いつのまにか、林学は時代から取り残された魅力のない世界になってしまったんですね。
やはりこのような分野は、業界のネガティブなムードに犯されていない民間の知力を持ってくるのが
いいのかもしれません。経済的余裕があり関心も深い大人が第二の人生で取り組むべき学問なのかも…? 社会人大学院向きだなと思いました。
農業だって昔から農業やっている人には希望は見えず、最近参入した人にしか光は見えません。
いや『植えない…』などの著者はそのような人なので、すでにそういう流れになっていますね。
世界はうまく機能しているなぁ…
■ 鹿刈り
鹿ですが、ハンターが鹿を狩った記事があり、6頭でした。農作物被害は2010年度で約355万円。(他の資料には3000万円とアル・・・) 緊急雇用創出基金事業は、355万円より多いのではないか?とふと思うのですが…
被害を受けた人と失業対策事業で雇われた人は一致していないだろうという問題はありますが…(^^;)でも、鹿が食べてくれたおかげで人間は所得的には増えたんじゃないか…?
問題が問題であるのはやっぱり人間側の問題意識に過ぎないんだろうな。
そういえば、仙人小屋という有名な鹿肉料理を出す地元の店があります。
カラマツとモミ?
週末で行った山では鹿さんに会いました。
鹿は山梨北部の北杜市に特に多いそうです。確かに別荘地の公道を走っていても鹿に会いましたし、地獄谷でも群れに会いました。鹿の食害はこのようにひどい状態であるのを実際にも目にしました。
鹿がこんな風に樹皮をはんでしまってはこの木々はどうなるのでしょう…?
立ち枯れ?
巻き枯らし間伐も樹皮をはぎますが、立ち枯れ状態になるには2年ほど掛かる。
2年ほど定点観察をすれば、鹿がどう森を変えたのか分かるのかもしれませんね。
■ 森と象牙の塔
今読んでいる『植えない森』では、日本の森林行政のお粗末さが目に付きます。
うーん、でも、日本って8割が森の国。日本人の森との共生の歴史は長いはず。
先人の知恵はどこで失われたんでしょう…?
私はいつも基礎的な知識がないとと考えるたちなのでこの分野、森林生態学の基礎的な教科書があるのだろうかとちょっとググってみたら、林学を語り合っているサイトに当たりました。
面白かったのでちょっとまとめてみました。
《林学とは》
・結果を出すのにも時間が掛かる学問
・そのため、他分野の後手を踏む
・「他分野ですでに常識になっていることが樹木についても当てはまった」という結果が非常に多くなる
・学生は”生き物”よりも”数字”を眺めている
・生物と化学が重要
・物理と数学ができる人は多いが、「生き物」そのものを見ていないという矛盾を抱えている
・林学は他分野や近縁領域との知識交換の機会が少ない
・組織培養系や遺伝子導入の技術が農学ではかなり発達しているが林学は発達していない
・果樹と林学は、木本植物を扱うという点では似ているが、まるっきり方向性が違う
・卒業後は、森林保護系統の公務員技官職が多い
・世間とはかけ離れたところ
・林業職はマイナーでかつ異動もその職種の中だけ
・超ムラ社会
・出世もない
・採用数も超少ない
・スーパースター: 植物生態学者の宮脇昭氏
・最大の汚点: 緑のオーナー制度(分収造林) 国による詐欺まがい事件として訴訟も
・大学:象牙の塔にこもって自己流研究を趣味の世界でやりたい
・林業経済に助成金、補助金を出しても国民のためにならない
・林業経済の講座がある大学自体が少なくなった
まとめると、生物より数字に強い理系&世事に遠く古く狭い世界。
なんだ~ 大学でハイキングが出来ていいな~という分野ではないんですね(笑)
ナショナルジオグラフィックに出てくるインディジョーンズ帽子を被った学者さんをイメージしていました(^^;)
閉塞的環境は、負け組といわないまでも、漂う雰囲気は停滞。学生に提供されるのは、冷め切った食事みたいです。
宮脇昭氏の著作を検索すると最初にヒットするのは、『木を植えよ!』でした。こりゃまたがちんこ勝負ですね。
ただ好意的なレビューが多いので、一般人にも賛同できる内容であるのが分かります。(ま、今読んでいるのは『植えない』話ですが)私も読んでみようと思いました。一方を聞いて沙汰するのはよくない。
(ただ元が狭い世界)→(1人のスーパースターが出ると、その人の意見が業界全体を代表するかのように外からは見えてしまう)ってことは想像できます。
緑のオーナー制度は行政の失敗事例のようですね。机上の空論だったのでしょう。そもそも林業を
経済的に成り立たせる話は、林業家ではなくて、経済学やビジネス専攻の人が考えるべきことかもしれません。
世間的に見れば、一体なんで日本の森はこんなことになっちゃったのかな、と思いますが、
大学の様子を知るだけで、そこはかとなく納得感がある…。
むしろ、なんか気の毒でさえあります。いつのまにか、林学は時代から取り残された魅力のない世界になってしまったんですね。
やはりこのような分野は、業界のネガティブなムードに犯されていない民間の知力を持ってくるのが
いいのかもしれません。経済的余裕があり関心も深い大人が第二の人生で取り組むべき学問なのかも…? 社会人大学院向きだなと思いました。
農業だって昔から農業やっている人には希望は見えず、最近参入した人にしか光は見えません。
いや『植えない…』などの著者はそのような人なので、すでにそういう流れになっていますね。
世界はうまく機能しているなぁ…
■ 鹿刈り
鹿ですが、ハンターが鹿を狩った記事があり、6頭でした。農作物被害は2010年度で約355万円。(他の資料には3000万円とアル・・・) 緊急雇用創出基金事業は、355万円より多いのではないか?とふと思うのですが…
被害を受けた人と失業対策事業で雇われた人は一致していないだろうという問題はありますが…(^^;)でも、鹿が食べてくれたおかげで人間は所得的には増えたんじゃないか…?
問題が問題であるのはやっぱり人間側の問題意識に過ぎないんだろうな。
そういえば、仙人小屋という有名な鹿肉料理を出す地元の店があります。
カラマツとモミ?