（内容証明）知っておきたい民法_その245

民法第436条には、次のように書かれています。

1 連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、すべての連帯債務者の利益のために消滅する。

2 前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分についてのみ他の連帯債務者が相殺を援用することができる。

まず、相殺（そうさい）はご存知でしょうか？

例えば、MさんがNさんに100万円貸しています。NさんはMさんに50万円貸しています。

どちらの支払い期日（弁済日）もやってきているとしましょう。

そうしましたら、MさんがNさんから100万円受け取りながら、NさんがMさんから50万円受け取りましたら、何か変じゃないですか？

つまり、100万円―50万円＝50万円を、MさんがNさんから受け取れば、話は早いですよね（結果的にそうなりますよね）。

これを相殺といいます。

その上で、Xさんに対し、Aさん、Bさん、Cさんは、1,000万円の連帯債務を負っていました。

しかし、AさんはXさんに600万円貸しています。

この場合、相殺され、1,000万円―600万円＝400万円の連帯債務を、Aさん、Bさん、Cさんが負うことになります。

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