この数日で急激に寒くなりましたね。
こんなに寒いと、駄犬もさすがに小屋に入ったまま
出てきません。
さて、久々に本を読みました。
「奇跡のリンゴ」という本です。
リンゴというものは、農薬や肥料を一切使わずに
栽培、そして収穫することは不可能で、
今まで世界中で誰一人として成し遂げている人は
いなかったそうです。
それに成功した木村秋則さんという人の本です。
以前にNHKで放送されたのですが、
反響が、あまりに大きく、本になったのです。
リンゴは、農薬を使用しないと、すぐに病気に
なり、また、害虫の餌食となり、瀕死の状態となって、
花も咲かず、実も生らなくなるそうです。
農薬を一切使わない木村さんのリンゴは、当然
そうなりました。
色々苦労して試してみますが、毎年同じです。
収入の道も断たれ、家族は食べるのにも困る
極貧生活、周囲からは狂人扱いされ、
とうとう、思いつめ、死のうとして縄を持って山に
登ります。
しかし、そこで偶然見たドングリの木を見て、
あることに気づき、死を思いとどまり、
そしてまた、苦闘の日々を続けるのです。
畑一面にリンゴの花が咲き、実が生るまで
実に9年の歳月が流れ、
また、それがすぐに世に認められたわけではなかつたのです。
今では、木村さんのリンゴは「奇跡のリンゴ」と
呼ばれ、全国から注文が殺到し、手に入れるのは
非常に難しいそうです。
また、一流の料理人からも全てにおいて、普通の
リンゴを凌駕していると、高く評価されています。
しかし、本人は、以前と暮らしぶりは全く変わらず
リンゴの木一本一本に、以前にも増して、愛情を
そそぎ、感謝を忘れない日々なのだそうです。
木村さんが、自殺を考えていた若者に言った言葉です。
「死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい、
ひとつのものに狂えば、いつかは必ず答えにめぐり合う
ことができるんだよ」