いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

名歌鑑賞⑮~岡野弘彦~さくらふぶく、焼死体

2019-04-05 20:11:45 | 短歌


岡野弘彦。
歌会始め選者。
「鳥船社」所属。
歌集に「冬の家族」がある。

東京大空襲の時、
夥しい数の焼死体を片付けた体験がありという。
すさまじく花を散らす桜の前に、
人間は、ただ立ち尽くすしかない。

……

すさまじくひと木の桜ふぶくゆゑ身はひえびえとなりて立ちをり

湖になびく 梅津の糸桜 心にしみて生きたかりけり

最新の画像もっと見る

コメントを投稿