いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

「鬱の壺」うつ病の歌人の歌

2019-08-01 22:40:42 | 精神科

うつ病でも、一生懸命頑張っている方は、多い。
うつ病のことを短歌に詠い、歌集を出した方がある。
「鬱の壺」
梅地和子著

その作品を取り上げながら、
底に潜んでいる鬱の中身を、
できるだけ読み解いていきたい。

……

全身が鉛のように重くなり唇閉ぢてただ床に伏す

体に、鉛が入ったような感じになる。重く、苦しい。
胸に、重しを乗せたような感じ、
胸から沈み込んでいくような感じ、
うつ病特有の症状である。
そんなときは、薬を飲んでもしかたがない。
ただ、床に臥して、回復を待つのである。

……

読み書きの不可能になる周期あり持病とすればいかにや生きん

教養ある人でも、鬱病にかかると、読み書きができなくなることがある。
それが、繰り返し繰り返し起こる症状である。
教養人にとって、本を読めないことは、大きな苦痛である。
それさえも、エネルギー不足でできなくなってしまうのである。

多くのうつ病患者がこのような障害をかかえる。
なんとも、悲しい症状である。

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