いい日旅立ち

日常のふとした気づき、温かいエピソードの紹介に努めます。

友達の飛び込み自殺の瞬間~セーラー服の歌人鳥居①~

2019-08-01 20:59:45 | 短歌


鳥居は、様々な苦難を経て、現在は歌人、小説家として活躍している。
激しい体験を多くする。
それらを、詠う。
今回は、中学生の時に、友人が飛び込み自殺をしたときの歌。

……

しゃがみこみ耳を塞いだ友だったあんなに大きな電車の前で
……
友人が自殺したいというのである。
鳥居が引き止めるが、友人は、踏切を越えて、線路の上に座る。
そして、電車が来る、
彼女は耳を塞ぐ……
……
警報の音が鳴り止み遮断器が気づいたように首をもたげる

電車が来た。
遮断器が降りる……

そして電車は行ってしまう。
あとには、なにもなかったように、
静けさがおりる。
線路にはもう友人はいない。
雪が降っている。
彼女は、天国に行ったのだろうか?
……

君が轢かれた線路にも降る牡丹雪「今夜は積もる」と誰かが話す

森閑とした冬の雪が降る……

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