鳥居は、様々な苦難を経て、現在は歌人、小説家として活躍している。
激しい体験を多くする。
それらを、詠う。
今回は、中学生の時に、友人が飛び込み自殺をしたときの歌。
……
しゃがみこみ耳を塞いだ友だったあんなに大きな電車の前で
……
友人が自殺したいというのである。
鳥居が引き止めるが、友人は、踏切を越えて、線路の上に座る。
そして、電車が来る、
彼女は耳を塞ぐ……
……
警報の音が鳴り止み遮断器が気づいたように首をもたげる
電車が来た。
遮断器が降りる……
そして電車は行ってしまう。
あとには、なにもなかったように、
静けさがおりる。
線路にはもう友人はいない。
雪が降っている。
彼女は、天国に行ったのだろうか?
……
君が轢かれた線路にも降る牡丹雪「今夜は積もる」と誰かが話す
森閑とした冬の雪が降る……
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます