夫と話した。
色々話した。
なぜ私が家を出たのかも。
絶対に言わないようにしようと思っていたけれど、
自然と口に出た。
うつだと言う彼に、全部話していた。
仕事場を解約する時、手伝ってくれなかったこと。
その時、これが自分が望んでいた幸せなんだろうか…?と思ったという事。
これで夫婦と言えるのだろうか?と。
そうして、田舎で考えようと思ったけれど、出来なかった事。
結局、パパか本かを選ばなければならなかった。究極の選択だったけれど、
本を選んだんだと。
そこで、彼の息を呑む声が聞こえた。
自分にとってもギリギリの選択だったと。
でも、自分には残された時間はないので、そうしたんだと。
あなたは帰って来いと言うけれど、本当はあなただって別れたいと思っていたでしょ?
私の事、うざいって。
もしもあの時、仕事場を解約しなかったら、離婚はしなかったと思う。
逃げ場があったから。
でも、まさかひと月で帰ってくるとは思わなかったから…。
まあ、全ては終わった事だけどね…と。
今まで言葉にならなかった事を、この一年で随分考え、整理出来たので、感情的にならずに話せました。
話せてよかった!
夫もウンウンとうなづいていた。
特に、本当はあなただって別れたがっていたでしょ?
と言うところで。
本当にそうなんだよな〜。
二人の気持ちが噛み合っていなかったんだよな、あの頃。
それが積もり積もって、爆発しちゃったんだよな。
それで、おんなじように中年で離婚した動画の人の話をした。
離婚理由が全く同じだったから。
お金のことで、夫から言われるようになったと。
君が僕と一緒にいるのはお金の為だよねと。
実は私もおんなじ事を何度も言われていた。
動画の人は、何度か話し合いをしたけれど、平行線のままだったので、離婚することにした。
けれど、別れても、年を取っても、まだお互いにフリーなら、面倒をみようと思っていると言っていた。
実は私も同じ事を考えていた。
私もお互いフリーなら、あなたの面倒をみようと、そう、思っていたんだよねと。
そうしたら夫が、急に猫の名前を呼びながら、部屋から出て行ったので、おそらく涙を見せまいとしたのだと思う。
夫は寒くなり、また、うつが発症したようだ。
それに加えて、体調が悪く…
目やら腰やら肩やらに加え、
下血と物をよく落とす、と言うことと、
後これが一番心配なんだろうと思うのだが、
記憶力の低下がひどいと言うのだ。
お金の計算間違い、レジでの計算違い、
仕事の段取り、、ミスはしょっちゅう…
致命的なのが、、町内会の今会計を担当しているのだが、その振り込みを一軒分余計に支払ってしまった。
なので、その分自分のポケットマネーから補填をしなければならない。
それはいいけれど、監査があるし、来年の役員交代の時には、みんなの前で自分のミスを発表しなければならない、それが恥ずかしいのだ…とかなり落ち込んでいた。
彼の物をよく落とす、とか、記憶力の低下、ミスのことは、よく聞いていたので、知ってはいたが、それほど深刻だとは思わなかった。
よくあることと思ってはいたが、本人が一番辛いのだろう…。今までの自分とは全く違うのだから。
彼が今不安でいっぱいなのは、確かな事だ。
私は、そんな時は私を呼んでと言った。
SOSしてと。
私も困った時には、SOSするからと。
なんだか切なくなった。
この一年、私が急に出て行ったことで、私も辛かったけれど、残された彼の方が一番辛かったんだと思う。
何故だ!と、思っていた筈だ。
それに加えて環境の変化や体調の悪化が、追い討ちを掛けたようだ。
でも、元気出してと励ました。
私もあなたもまだ若いから、いくらでもできると。なんでも出来ると。
若くてキレイな人と結婚してと、
そう言った。
自分は一人で暮らす、
猫と一緒に、
とは言っていたけれど。
そうして、何度も帰ってくればいいじゃん!
と言われた。
何のために?
と聞いたら、お金のためにと言われた。
私が生活に困っているから、家賃分を浮かすために帰って来いと言うのだ。
その他の生活費は別だけどと。
もちろん私も笑いながら、嫌だと言った。
お金よりも命の方が大事だと。
だってまた一緒に暮らすと、
命を削らなきゃいけないから。
そんなの嫌だと答えた。
これは私の本音。
だって、大変だったんだもの、
家庭生活は。
わがまま放題の夫と息子を持って、
なんとか運営しようと四苦八苦していたんだもの。
全然協力的でない、メンバーを抱えて、
抵抗されて、攻撃されて…、
もううんざりしていたんだもの…。
もう、あんな目には遭いたくないわ。
戸惑っていたけれどね、元夫は。
私も夫をサポートしたいとは思っているけれど、でも、そろそろ一人で歩いて貰わなければ困るなぁ、とも思った。
そう、私はいつも彼のお母さん役だった。
気持ちを慰め、奮い立たせ、元気を出させ、背中を押した。
そんなメンタルな部分を私が支えていたのだ。
手取り足取り。
だから私の仕事は妻ではなく、母だった。
なので、思春期の中学生よろしく、反抗されていたのだ。
私はいつも、あなたのお母さんの代わりに、サンドバッグにされていたのよ、と言うと、うんうんとうなづいていた。
彼にも覚えがあるのだろう。
私たちはそんな夫婦だったのだ。
失った時にその大きさにはじめて気づいた、と昨日言われた。
ママが、この家の事をずっとやってくれていたんだと。掃除とかと。
そうよ、私がこの家を回していたのよ、とは言ったけど。
本当に女性の力は大きいのに、お金を稼いでいないと言うだけで、なぜにこうも叩かれるのか…。
女性の力も甘く見られたもんだ。
でも、色々話せてよかった。
今朝、目覚めたら、
肩の痛みがスッキリしていた。
ああ、言えたからだと思った。
そうして、彼を背負っていたのを、
下ろしたからだと。
そう、私はずっと背負っていた夫を、
ようやく昨日、下ろしたのでした。
☆それでは今日も良い一日を。
私は毎日、元夫の事も仏壇で祈っています。
本当に彼に幸せになって欲しいと願っています。
できうるなら、彼に優しくて相性のいいお嫁さんが来てくれて、第二の春も満喫して欲しいとも思っています。
私は彼なら、大丈夫だと思っています。
本当にいい人だから…、
幸せになって欲しいと心から願っているのです。
ありがとう。
大好きです。