2021年初夏のバラ、第3弾。
今回は、気品あるわが家の『女王さま』と、『女優さん』と『作出者氏』を。
まずは、女王さま。
『クィーン・オブ・スウェーデン』
片手に収まるほどの大きさの、愛らしいイングリッシュローズです。
咲き始めは、アプリコット色の、お行儀のよいカップ咲き。
それが咲き進むにしたがって、色を淡めてやわらかなピンク色となり、花の内側に包まれていた細かな花弁を見せるシャロ―カップ咲きへと変化します。
香りは、まろやかなミルラ。
どこかエキゾチックな香りで、愛らしい花姿とのギャップが面白い*
そして、イングリッシュローズらしく、花を終えるときは一瞬で。
それはもう笑ってしまうほどに潔くて、花弁の一枚をも残さず、ドサッと一気に花びらを散り落とします。
ハラハラと散る、あの儚い余韻は皆無。
見た目に反して、散り方がひときわオトコマエなバラです(笑)
お次は、女優さん。
『オードリー・ヘップバーン』
ごく淡いサーモンピンク色の花びらと、金色のシベを持つ、大輪です。
この、軽やかで透明感のある、清楚さと豪華さと甘やかさとを併せ持つ姿は、まさにあの往年の大女優のよう*
香りは、ほんのりとしたスパイス香を含む、みずみずしいフルーティー。
オードリーは、花弁の内と外で色が異なる花で、外弁は内弁より濃いサーモンピンクのぼかし。
(虫食い穴が不細工でごめんなさい・汗)
眺めていても香っても最高に癒されるバラなのですけれど、花もちがやや悪いのが玉にキズです。
そして最後は、作出者氏。
『フランシス・デュブリュイ』
これを作り出した人の名を持つ、バラです。
作出国はフランス。
バラの中でも古い系統のティーローズで、こちらも手のひらサイズの中輪。
香りのある赤いバラがほしくて、この冬に迎えた新入りです。
この、絹を思わせる質感の、黒い赤。
決しては大きくはない花なのに、うかつには人に手を触れさせぬ迫力と、気高さがあります。
香りは、ダマスク・モダン。
うっとりするほど濃厚です。
…それにしても。
育てるスペースがもうないのに(ほんとうにないのに!)、今年もまた新入りを迎えてしまいました。
このデュブリュイもそうなのですが、つい先日も、黄色い花の新苗をひとつばかり…(汗)
バラだけは、どうしてこうも次々と育ててみたくなるんでしょう。
肥料だって薬剤だってたくさん必要だし、他の植物と比べて手間もずっとかかるのに。
このままでは、自家用車用の駐車スペースに引き続き、そこに隣り合う来客用駐車スペースへの侵食も時間の問題。
自分がしでかしていることながらも、ぐんぐん生長し、咲き誇るバラたちを前に、これからを思ってヒヤヒヤしています(苦笑)