志賀高原、ところどころ

Here, there and everywhere

夕焼けの向こうに見えるもの

2016-03-08 | 日記

ずいぶんと日が長くなってきました。

志賀高原も春の陽気が続き、ゲレンデの雪の状態が心配ではありますが、明日からの寒の戻り予報に微かな期待をしているところです。

 

先週から啓蟄を境にというわけではないのですが、冬山に籠っていた私も山と麓とを往来することが増えました。

元来車の運転が不得手で、特に冬は周りの風景を愉しむ余裕などほとんど無いのですが、子供たちが同乗していると前後左右のいろいろな状況を教えてくれます。

雲海、樹氷、動物の出現、事故車、夕焼け、星座、月の様子…。

 

ここ最近は子供たちの習い事の帰り道と日没時間とが重なるため、坊平橋で大きな夕陽を眺めたのち、発哺を経由し、山の間へ陽が沈んでいく様子を見届けてから高天ヶ原へと帰ってきています。

帰宅後も仕事があるため、以前は1分でも早く帰りたいという気持ちで運転していましたが、こんな風に一緒に夕陽を眺めていられるのも今だけなのかなぁ…と思うと、このかけがえのない時間をできる限り彼らにつきあってみようと考えるようになりました。

 

この夕陽の写真は昨日息子が撮ったものです。

最近は助手席から何か素敵なものが見えると、すぐに私のカメラや携帯を取り出し撮影しています。

写真が面白くて仕方がない年頃なのでしょうか。

今は未だ迷カメラマンではありますが、大きくなったら名カメラマンになって志賀高原の美しい風景を沢山撮ってほしいと願います。


野生動物との共存

2016-03-05 | 生きもの

先週、志賀高原の自然保護センターで行われた自然勉強会に参加してきました。

テーマは「野生動物の問題とこれから」。

講師は信州大学志賀自然教育園の助教授、水谷瑞希先生です。

 

皆様は志賀高原で野生動物に出会ったことはありますか?

私がよく出会うのはニホンザルとニホンカモシカです。

熊もときどき見かけますが、間近で見たのは一度だけ、あとは遠目に2回、車窓から5回ほどです。

これが多いのか少ないのかよくわかりませんが…。

テンやキツネも時々見かけますが、逃げ足が速くて一度もカメラに収められたことはありません。

 

動物の足跡をみつけたときはワクワクするのですが、間近で出会ってしまうと動物の種類や大小にかかわらず、ちょっと怖いなぁ…とドキドキします。

でもきっと動物だって私たちに出会ってしまって驚いているはず。

お互い同じ命ある生き物ですから、できるだけ上手につきあっていきたいものです。

しかしながら、ここ数年来、野生動物による農業被害、森林被害、人間に対する狂暴化など各地で被害が著しく増え続け、深刻な問題であることも事実です。

そんな実態や問題解決に挑んでいる事例、また海外の国立公園で取り組んでいる野生動物との共存事例などをお聞きしました。

 

観光地である志賀高原は年間多数のお客様が訪れますので、安心して登山やウインタースポーツを楽しめることが第一ですし、一方でユネスコエコパーク(生物圏保存地域)のひとつですからその目的である“生態系の保全と持続可能な利活用の調和”が図れるよう私たち住人が取り組んでいかなければなりません。

 現時点では確実な解決方法が見いだされていませんが、原始的な方法(棒やエアガンのようなもので追い払うなど)のみならず、試験的ではありますが新たな試みが始まっているようです。うまく活用できるようになるといいなぁと思います。

貴重なお話をして下さった水谷先生、環境省・自然保護官の瀧口さん、関係者の皆様ありがとうございました。

*写真は、ちょうどこの勉強会へ出かける際、駐車場で出会ったカモシカです。テーマがテーマだけに「しっかり学んでこいよ!」と言われたような気がしてなりませんでした*


桃の節句

2016-03-04 | 日記

昨日、3月3日は雛祭り。

女の子がいるご家庭では健やかな成長を願い、雛人形を飾ってお祝いする、春の伝統的な行事のひとつですね。

お食事もちらし寿司、蛤の清まし汁、甘酒…と頂きますが、きっと地域によって素材や味付け、盛り付け方がいろいろあるだと思います。

皆様のご家庭ではどのようにお祝いをされたのでしょうか。

 

我が家にも娘が2人いますので、お祝いしたいところでしたが、実はこの辺り(長野県の北信地方)では、月遅れの雛祭りで4月3日にお祝いをします。

雛祭りに限らず、端午の節句や七夕、お盆などもそれぞれ月遅れで行われます。

その理由には諸説ありますが、やはり雪深い地域では春の訪れが遅いからでしょうか。

暖冬の今年ですら、今日現在里に下りてもまだ桃の花は蕾にすらなっておりません。

現代では流通が行き届いているおかげで、一足早く旬の素材やお花をスーパーでも簡単に手に入れることができますが、昔の人々は、やはり春の訪れを待ってからお祝いをしたのだなぁと思われます。

 

ということで、昨夜は息子が3歳の頃に作ってくれた紙粘土のお雛様を飾り、長野県内の酒造でつくられた甘酒3種を飲み比べて終わってしまいました。

 

なお、志賀高原の標高ではさすがに桃の花は見ることができませんが、同じ北信地方の飯綱町に“丹霞郷(たんかきょう)”という桃の花が実に見事に咲き誇る場所があります。

日本画家の岡田三郎が名づけたそうです。

例年4月の下旬に見ごろを迎えますので、その頃にまた改めて紹介したいと思います。


"13 JOURS DE FRANCE" グルノーブルの13日

2016-03-02 | 日記

1968年フランス・グルノーブルで行われた冬季オリンピックの記録映画。この作品を観るたびに、スポーツが苦手な私でもウインタースポーツの美しさ、冬の美しさに圧巻されます。

クロード・ルルーシュとフランシス・レイのゴールデンコンビは昔から大好きで、大学生の頃はレコ屋巡り、古書店巡りをお友達と楽しんでは戦利品のサントラ盤やパンフレットを見せ合いっこしたものです。

その後、編集者時代、ルルーシュ監督が来日された際にインタビューさせてもらったのも良い思い出です。

いずれもまさか自分がウインタースポーツのメッカ、志賀高原で人生の後半を過ごすだなんて想像もしていなかった頃の話ですが、そんなわけで勝手にご縁を感じてしまう映画のひとつなのです。

 

今夜は少し早めに部屋に戻って、久しぶりに観てみようと思います。

子供たちも興味を持ってくれたらよいのですが、台詞のないドキュメンタリー映画。

果たして、一緒に楽しんでくれるのか、または格好の睡眠薬になってしまうのか???