近頃のぶっち君は 体調が良ければ
週に数日は ケージの外で一日中 自由にさせています。
大抵 熊ベッドの中か 窓際で大人しくしてるし
ヒノキさんと接触もしない。立場をわきまえた奴だから
でも腎不全で水を飲みたがり ヒノキさんちに入ることは ある。
「流れる水 美味ぇ～
」 
いそいそ…
「あ 姐さん。サーセン
」 
ヒノキさんは以前ほど オヤジがお部屋に入っても気にしていません。
ぶっち君が 用が済めばすぐ出ていくと知っているから。
そこは年の功 水が彼の命の糧だと分かるんでしょう。
「掃除して 水足しときな
」 
ありがとう ヒノキ姐さん！男前やね
我が猫ながら 察しが良くて頼もしいなぁ。
そういえば ぶっち君も まだボス気質が残ってましてね。
いつも 姐さんのことを陰から見ている 変なオヤジになり果てたと思いきや。
「あ ごはん
」 
「あいつ…」
「飯場を荒らす気か
」 
ケージとトイレのお掃除中 空気読めないマリオ君が
姐さんちの周りをうろついていると ぶっち君がそわそわして
俺を出せ！と私に目で訴えるのです。出すとすぐ 定位置に陣取りました。
（いや 自分も勝手に残り物食ってるくせに…
） 
「ここは通さんぞゴルァ！」
こないだ死にかけたとは思えない吠えっぷりでした
このふたりも レベル違いで喧嘩にならず エイズ感染の心配なし。
安心して見ていられるほど マリオ君がすぐ逃げます（笑）
そしてヒノキさんは 落ち着きの無いマリオ君が苦手なので
追い返す存在がいるのは 大変助かる
という 珍しく利害が一致した光景でした。
「俺の水場と姐さんは守る
」 
飲み食いした分 きっちり返すつもりか
いつの間にか 用心棒的な存在に。元ボス 侮り難し。
ヒノキさんは頼んでもいないのに あーややこしぃ！
「あたしの水だっつの
」 
でもすごいぞ ぶっちゃん
ちゃっかり いい仕事見つけたね。その調子で 今年も年越し出来るといいねぇ。
トータル
