チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「チャイコフスキー『眠れる森の美女』#20(2幕の)Final」

2010年08月13日 00時15分39秒 | やっぱりリラだ! 百年経っても大丈夫
「週刊文春」のカラント・イシューである
「8月12日・19日 夏の特大号」の、
76乃至77の見開き頁に掲載されてる、
堀井憲一郎の「坂本龍馬は明治維新の最重要人物ではない」の、
とくに最初の4段ほどには、
至極真っ当なことが書かれてる。

昨今、坂も龍馬については、
歴史的意義以上の異様なほどの人気があるようである。
大衆受けとはそういうものであるが、
ひとたび名声が附くと、ものの価値がわからない衆が追従して、
大人気になってしまう。ポップスではなく、
その愛好人口が極めて少ないはずの、
真っ当な音楽であるクラスィカル音楽の世界でも、然り。たとえば、
ベルリン・フィルといえば「世界一のオケ」なんていう言葉が
まかり通ってる。米ドラマ"Heroes
(第1スィーズンの6話ほどみてつまらないのであとはみてない)"の
マシ・オカの日本語のアクセントが変で耳障りに聞こえてしまう拙脳なる私には、
カラヤンの時代から(フルトヴェングラーの時代は話にもならない)
ベルリン・フィルが世界一巧いようにはどうしても聞こえなかった。
オザワとヴォロドスのチャイコフスキーの「pf協奏曲第1番」もひどいものだった。

新譜CD、サイモン・ラトル指揮ベルリーナー・フィルハーモニカーの
「くるみ割り人形」全曲を聴いた。
試用期間中のコンマス樫本大進 
第1コンツェルトマイスターのダニエル・スタブラーヴァがサブコンに座ってる。
隣で評価をしてたのだろうか。ともあれ、
ラトルの指揮は案の定、聴くに堪えなかった。
豪華な生地を使ってセンスのないデザイナーがデザインしたものを
雑に縫製した安っぽい仕上がりの服を着せられた心地がした。
"名手"揃いのベルリン・フィルのメンバーを台無しにしたディリゲントぶりである。
こんなのが"すばらしい"なんていうのは、本来、
ポップス向きな御仁である。

[Allegro agitato(アッレーグロ・アジタート)、4/4拍子、3♭(変ホ長調)]
「魔法が解ける」
ピッコロ+フルート2管+vnプリーモ、そのオクターヴ下の
クラリネット1管+vnセコンド、そのまたオクターヴ下の
クラリネット1管+ヴィオーラ+チェロの、3層構造ユニゾンが、
第16曲の主題****♪
ドーーー・ー、>ソッ、ソ<ラ・・ラ<シ、シ<ド・ド>シ、シ>ラ│
ラ>ソ、ソ>ファ・ファッ>ミッ>レッ>ドッ・・<ラーーー・>ソーーー│
<ドーーー・ー、>ソ、ソ<ラ・・ラ<シ、シ<ド・ド>シ、シ>ラ│
ラ>ソ、ソ>ファ・ファッ>ミッ>レッ>ドッ・・<ラーーー・>ソーーー│
ソ<ラ、ラ<♭シ・♭シーー>ラ・・>ミ<ファ、ファ<ソ・ソーー>ファ│
<ラ<シ、シ<ド・ドーー>シ・・>♯ファ<ソ、ソ<ラ・ラーー>ソ│
<♯ラ<シ、シ<ミ・ミ>シ、シ<レ・・レ>ド、ド>シ・シ>ラ、ラ>ソ│
ソ>ファ、<シッ>ラッ・>ソッ>ファッ>ミッ>レッ・・
 >ドッ>シッ<♯ドッ<レッ・<ミッ<ファッ<♯ファッ<ソッ♪
をfffで奏する。これが確保されて推移すると、

[Un pochettino piu tranquillo]
(ウン・ポケッティーノ・ピウ・トランクイッロ
=それまでの興奮状態をほんのちょいとカーム・ダウンさせて
→つまり、テンポ自体をわずかばかり減じる)
ハ短調、*****♪
●●●●ラーーー・>♯ソーーー<ラーーー・・シーーーーーー>ミ・<♯ファーー<♯ソ<ラーー<シ│
>ミーーー、<ラーーー・>♯ソーーー<ラーーー・・シーーーーーー>ミ・<♯ファーー<♯ソ<ラーー<シ│
<ミーーー♪
このようなものが8小節繰り出され、

[Tempo primo]
前触れ句が8小節設けられて、主題が戻る。終いは、
1幕終曲でリラの精が魔法の杖を振りかざして、
「死ぬのではなく、百年の眠りにつくように、
カラボスさんがかけた魔法の威力を減じましたのよ」
と皆に承知させた場面で木管と金管がffffで(ハ長調)吹き、
前曲で木管群がppで吹奏した動機、♪***
●●・ソー・・<♯ソー・<ラー│>ミー・<ファー・・<ソー・<♭ラー│>ソ●♪
をオーボエ2管+金管群がfffで強奏して、♪***
ドー・ーー・・ーー・ドドド│ド●・<ソ●・・>ド●・●●(フェルマータ)♪
と、「運命の律動」を打ち込んで曲を閉じる。
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