チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「チャイコフスキー『眠れる森の美女』#6ヴァルス(ぞの2)/イントロ後半」

2010年02月07日 17時38分52秒 | やっぱりリラだ! 百年経っても大丈夫
私が通常の「勤め人」になれないと思ったのは、
髭である。私は髭が薄くはない。かといって、
お笑い芸人ワッキーほどではけっしてない。が、
剛毛なのである。かつ、皮膚がヤワなのである。だから、
髭をきちんと剃ろうとしても、必ず剃り残しができてしまう。しかも、
無理して髭を剃るので皮膚まで剃れてしまい、
顎から頬まで切り傷だらけになってしまう。いままで、
どれほどの剃刀、シェイヴァーを試しては落胆したことか。
ブラウン、フィリプス、ナショナル、シック、ジレット……。
「お客さん、これなら絶対に剃れます」
それがすべてだめなことは経験で分かってる。
シェイヴには散々苦労してきたのである。ところで、
シェイヴ有楽町店が2010年の今年12月25日を以て閉店、
だという。現在、ビックカメラ有楽町店は、かつては
有楽町そごうだった。隣の旧都庁跡地に
東京国際フォーラムができた1997年から有楽町そごうが閉店する
2001年までの数年、東京国際フォーラムでバレエ公演をしてた
スィルヴィ・ギィムがリハーサルや公演の合間、有楽町そごうのデパ地下に
買い物によくきてたらしい。それはともあれ、
百年前の明治43年1910年の6月25日に、
有楽町駅が開業したらしい。が、
安藤美姫女史と水川あさみ女史の声&しゃべりの
区別がつかない拙脳なる私ゆえ、
不確かな情報である。

「アッレーグロ(テンポ・ディ・ヴァルス)、3/4拍子、2♭」
このヴァルス(ワルツ)のイントロの前半の終い4小節は、
2♭の変ロ長調でスキャンすれば、
***♪<【♯ファ(み)ー・ー、>♯ド(し)・<レ(ど)<ミ(れ)】│
   <【♯ファ(み)ー・ー、>♯ド(し)・<レ(ど)<ミ(れ)】│
   <【♯ファ(み)ー・ー、>♯ド(し)・<レ(ど)<ミ(れ)】│
   <【♯ファ(み)ー・ー、>レ(ど)・<ミ(れ)<♯ファ(み)】♪
ということである。実質的には
括弧書きの平仮名で示したように、いちおうは
ハ長調となってる。が、その
♪e>h<c<d♪
(ハ長調では♪み>し<ど<れ♪)
は、
♪ら>み<ふぁ<そ♪
という面を内包し、最後の1小節では、これを
♪し>♯ふぁ<そ<ら♪
と置換して、
イントロ後半を実質「ヘ長調」に導くのである。
***♪ド>ソ・ソ>ミ・ミ>ド│
  <ド>♯ファ・♯ファ>♭ミ・♭ミ>ド│
  <ド>ファ・ファ>レ・レ>ド│
  <ド>ソ・ソ>ミ・ミ>ド♪
を2度打ちだし、次いで、
***♪ド>♯ファ・♯ファ>♭ミ・♭ミ>ド│
  <ド>ソ・ソ>ミ・ミ>ド│
  <ド>♯ファ・♯ファ>♭ミ・♭ミ>ド│
  <ド>ソ・ソ>ミ・ミ>ド♪
と順を入れ替え、
***♪ソ>ミ・ミ>ド・ド>ソ│
  <ミ>ド・ド>ソ・ソ>ミ│
  <ド>ソ・ソ>ミ・ミ>ド│
  ソ>ミ・ミ>ド・ド>ソ♪
となって、最後は、
***♪ド<ミ・ミ<ソ・ソ<ド│
   ド<ミ・ミ<ソ・ソ<ド│
   ドー・ドー・ドー│
ド●・●●・●●(フェルマータ)♪
と、実質ヘ長調のままイントロを終える。
単純でありきたりなものながら、このイントロ後半の
♪ド>ソ・ソ>ミ・ミ>ド♪(♪ド>ソ・ー>ミ・ー>ド♪)
つまり、【ド>ソ>ミ>ド】は、次曲第7曲で、
成人したオーロラ姫の登場を期待させる「まえぶれ」に、
リラの精の主題を変型させた形で現れる。
この音型のゼクヴェンツ(同形反復)をチャイコフスキーは、
最後のオペラ「イヨランタ」の終曲大団円で、
「アサンナ・ヴ・ヴィシニフ」
(神に栄光あれ→だから、ソ連共産党はこの歌詞を替えた)
というセリフを10人のソリスト、次いで合唱が、
交互に唱える箇所に再び用いてるのである。そして、
「パチェチーチェスカヤ・スィンフォーニヤ」の第3楽章終いでも、
***♪【ド●・ド●・・●●・●ド│
    ●●・ド●・・●●・>ソ●│
   >ミ●>【ド】●・・>ソ●・>ミ│
   >ドー・ーー・・ーー・ーー│ーー・ーー・・ーー・ドドド│ド】♪
と再々用いて、「真打ちのお出まし」の
露払いをさせてるのである。ともあれ、
曲は調号が2♭のまま、イントロをその属調である
ヘ長調で閉め、主部の変ロ長調ワルツをお膳立てするのである。
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